NOPE ノープ
ダニエル・カルーヤ、キキ・パーマー、スティーヴン・ユァン他
120点
ジョーダン・ピール監督の長編第3作とのことだが、「ゲット・アウト」や「アス」と同様に、「不思議なテイスト」の作品である。
SFやサスペンスに分類されるようだが、私が受けた印象は「西部劇・怪獣・ホラー」である。
西部劇の要素は、そもそも主人公が映画撮影用の馬を飼育しているところからスタートするのだが、最後の「怪獣」とのバトル、さらにはラストの主人公が馬にまたがるシーンでばっちり決まる。
怪獣が一体何なのかは、ぜひ作品を観て確かめていただきたい。
もちろん、ホラー要素もたくさんあるが、少し気分が悪くなるような表現もある。
冒頭部分を始め、「子役時代の思い出」などの伏線の回収もなかなかの腕前である。
唯一SF要素と言えるUFOの描き方は秀逸だ。しかも、そこに人間の金銭欲を絡めたのはなかなかのセンスである。
一件ごった煮のようだが、独特の世界観で統一されているのが、ジョーダン・ピール監督作品の魅力である。