「入りたい学校があるから中学受験」って一見正論だけれども、両刃の剣でもある。どんなにがんばっても入れないこともあるから。

 

「中学受験をする目的は思春期を高校受験に邪魔されないため。約300ある中高一貫校を1つの巨大な教育システムととらえ、中学受験とは、その中から自分に合った学び舎に出会うプロセス」と考えた方がいいと私は思う。

 

「○○高校に入りたいから中学受験しないで高校受験する」というのも同様に両刃の剣。

 

特定の学校に憧れを抱くのは尊いことだが、そこに入れないと人生が終わってしまうというくらいに思い詰めると、中学受験にしろ高校受験にしろ大学受験にしろ、精神的に過酷になる。

 

受験なんてそんな大したものじゃない。たくさんの学校を見てきた経験から断言できるが、偏差値が5や10違ったって、教育内容にさほどの差はない。入った後にその環境でどれだけがんばれるかのほうがよほど大事。

 

第一志望に見事合格した人は、努力が報われる達成感を経験することができるが、受験の結果が100%望んだとおりでなかったとしても、腐らずに堂々と自らの道を歩めるひとのほうが、人生という長い道のりの中では断然強い。もし受験で不本意な結果を得たひとは、その強さを手に入れるチャンス。

 

受験ははっきりと結果が出るという意味で残酷なイベントではあるが、どんな結果になったとしても本人の心がけ次第で「生きる力」の種は得られる。

 

そこそこ人生経験を積んできた大人が「受験で失敗したら大変だ!」などといたずらに子供を脅しているようじゃ、大学入試改革をしたって悪しき受験文化は変わらないよ。

 

せっかく受験するのなら、結果を恐れずにがんばれるひとになってもらわなきゃ。