11月17日から12月7日まで令和3年第4回定例会が

 

行われました。

 

今回、私は一般質問に登壇させていただきましたので

 

その内容をご報告させていただきます。

 

長文となりますので、項目別に少しずつ掲載していきます。

 

<質問>

区財政の現状と今後の見通し並びに施設計画について伺います。  令和2年度決算特別委員会において、わが会派は、令和2年度決算について「歳入環境が厳しくなる中、新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組みつつ、引き続き、財政の健全性を維持した決算である」との認識をお示ししました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響は今年度にも大きく響いております。令和3年の当初予算の特徴において、基幹歳入の減少規模が66億円に上るとの想定が出されました。当初予算と比較して、現時点での基幹歳入の状況をお示しください。また、基幹歳入も含めた歳入の今年度末までの想定についてもお聞かせください。

<区長答弁>

区財政の現状と今後の見通し、施設計画についてのご質問のうち、まず、当初予算と比較した現時点での基幹歳入の状況及び歳入の今年度末までの想定についてのご質問にお答えいたします。本区の二大基幹歳入である特別区民税と特別区財政調整交付金のうち、まず、本年10月末時点における特別区民税の歳入状況は、当初予算の想定を上回る、堅調なペースで推移してきております。そのため、コロナ禍による影響を最大限に見込んだ当初予算額291億円から、10億円程度収入増となり、300億円台を確保できるのではないかと見込んでおります。また、特別区財政調整交付金については、8月の当初算定は275億円であり、当初予算額と想定した270億円に対して、5億円の増となっています。更に、特別区財政調整交付金の原資のうち、当初算定で各区に配分できなかった財源、いわゆる算定残と呼ばれる財源は、約363億円となっています。仮にこの算定残が減額されることなく各区に配分された場合、本区は少なくとも、さらに5億円程度の追加交付となると見込んでおります。このようなことから、現時点では、令和3年度の歳入は当初予算を上回る決算になると想定しております。

 

 

<質問>

今後の区財政を考えるにあたりに、基金と起債残高についても注視しなければなりません。令和2年度決算では、財政調整基金をはじめとする、全基金残高は334億円、起債残高は247億円で、いわゆる貯金と借金のバランスは、令和元年度末よりも14億円貯金超過の額を増やし、87億円の貯金超過となりました。こうした中で令和3年度当初予算では、令和3年度末の起債残高は319億円、同じく基金の残高は264億円となり、当初予算では55億円の借金超過となることが示されました。現時点における令和3年度末の起債並びに基金残高の見通し、更には貯金と借金のバランスについてどのようにお考えなのか、お聞かせください。

 

<区長答弁>

令和3年度末の起債及び基金残高の見通し並びに貯金と借金のバランスに対する考えについてのご質問にお答えいたします。今定例会において補正予算第4号を上程しておりますが、その中で、財政調整基金積立金に約6億8,000万円を計上しており、補正予算後の、現時点での年度末の財政調整基金残高は約160億円と見込んでいます。起債につきましては、今年度の決算状況が見通せていないことから、仮に当初予算どおりに起債した場合、年度末時点の起債残高は、約278億円となります。財政調整基金を含めた基金の本年度末の残高は、約296億円を見込んでおり、貯金と借金のバランスは、約18億円の貯金超過となると想定しております。貯金と借金のバランスについては、平成25年度末に、私が区長になる約10年前である、平成2年度以来23年振りに貯金が借金を上回りました。平成26年度は、新庁舎保留床の購入のために基金を取り崩したことから、一時的に借金超過とはなりましたが、平成27年度以降、令和2年度末まで、6年連続で、貯金が借金を上回っております。現在の状況が続けば、コロナ禍という状況にあっても、また、令和元年を中心とする23のまちづくりプロジェクトの集中投資を行いましたが、7年連続を達成できる見込みです。今後も、長期的かつ安定的な財政運営のため、貯金超過の状態を極力維持していきたいと考えております。

 

 

<質問>

財政面において、必要な事業に必要な予算を投入していくことは区民生活の向上にも  つながります。コロナ禍にあり、様々な事業が中止となりましたが、緊急事態宣言も開け、今後は様々な事業が再開されていくと、今までにない予算措置が必要になることもあります。今後も厳しい財政状況が予想されておりますが、必要な事業に必要な予算措置を講じ、区民生活の向上につなげるべく努力していただきたいと思います。こうした中で、現時点における令和3年度末までの歳出の見通しについてお聞かせください。更には令和4年度の 予算については、どのような編成方針にて取り組まれる方向なのか、お考えをお聞かせください。更には、令和4年度以降の、今後の財政についてどのような想定をお持ちなのかお聞かせください。

 

<区長答弁>

令和3年度末までの歳出の見通し並びに令和4年度予算に対する編成方針と令和4年度以降の財政の想定についてのご質問にお答えいたします。令和3年度末までの歳出の見通しにつきましては、まずは本年10月末時点での歳出予算の執行率を昨年度と比較しますと、特別定額給付金の影響を差し引いた場合、執行率は前年度とほぼ同率となっております。しかし、本年度は、各種事業の中止または抑制が継続した昨年度とは状況が異なっています。本年9月末で緊急事態宣言が解除となり、本区におきましでも、ファーマーズマーケットや区立小中学校の修学旅行を再開し、年明けには成人式の開催を予定するなど、少しずつではありますが、平時の生活を取り戻しつつある状況です。このようなことから、歳出は、昨年度を上回る執行状況になるのではないかと見込んでおります。来年度予算の編成にあったっては、ご指摘のとおり、区民生活の向上に向けた事業の充実に取り組むこととしております。10月上旬に、予算編成方針を各部局長に通達しており、その中で、「新型コロナウイルス感染症対策に万全を期すことや、「子育て・福祉・教育・防災施策の充実、老朽化した区有施設の更新」などの区民生活に直結した分野に加え、デジタル化の推進や池袋の都市再生など、喫緊の行政課題に取り組むよう指示いたしました。また、区制施行90周年とその先に続く100周年を見据え、さらなるSDGs未来都市の推進や、それと軌をーにする国際アート・カルチャー都市の実現を着実に進めてまいります。このような方針の下で、枠配分予算については、義務的経費を除く一般行政経費の5%相当を追加で削減する、いわゆるシーリングにより財源確保策を講じ、安定的な財政運営を堅持してまいります。令和4年度以降の今後の財政の想定についてですが、コロナ禍の先行きが見通せない現時点においては、明確な想定は難しい状況です。歳入においては、コロナ禍による景気の低迷により、歳入環境が急速に改善する可能性は低いと見込んでいます。歳出においては、子育て支援の充実などによる扶助費の増や、老朽化した区有施設の更新など、施設改修や投資的経費の増などにより、歳出への圧力は今後、さらに高まることが見込まれます。このように厳しい財政状況が続くと想定されますが、経常収支比率の改善や、貯金と借金のバランスの維持を考慮しながら、区がこれまでに推進してきた国際アート・カルチャー都市、SDGs未来都市の実現を目指して、堅実な財政運営を実施してまいります。