腎臓を守る食事法「リンを含む食品添加物」に注意

 食事や運動を通じて、腎臓を鍛えるアプローチがある。

 

  まず意識したいのが、“老化促進物質”であるリンの摂取量を減らすことだ。『腎臓が寿命を決める』(幻冬舎新書)の著者で、自治医科大学分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部教授の黒尾誠医師が指摘する。 

 

「普段よく口にする身近な食品から、知らず知らずのうちにリンを摂取していると考えるべきです。 

 とくにソーセージやハムといった加工肉、かまぼこなどの水産加工品、冷凍食品やインスタント麺、スナック菓子や清涼飲料水などには、食品添加物としてリンが多く含まれています」 「すべて頭に入れて買い物をするのは難しいですが、とくに『リン酸塩』『pH調整剤』が含まれているものは注意したほうがいい。食品ラベルを見る癖をつけるだけで、リンの摂取量が2~3割減らせるというデータもあります」(同前)

腎臓のために摂取すべき食品は?

 逆に、積極的に摂取したい食品もある。 「腎臓を傷つける活性酸素を減らすには、抗酸化成分が豊富なタマネギやブロッコリーが有効です。  また、便秘が重くなるほど慢性腎臓病のリスクが高まるとする研究もある。  腸を整える水溶性食物繊維であるコンブやワカメなどの海藻も意識して摂取するとよいでしょう」(山形県立保健医療大学理事長で東北大学名誉教授の上月正博医師)