私は、機械音痴と自称するだけでなく、語学音痴であり、
何よりも本当の音痴です。あまりにも、OO音痴というもの
が多いので、直接に私と面識のない人の中には、私が、
謙虚なのだと勘違いされている人もおられます。
 けれども、音痴という意味が、「劣っている」、「わかって
いない」などであるならば、やはり私は正真正銘、本当の
音痴だと言わざるを得ないのです。

 もちろん、音痴だからといって音楽が嫌いなわけではあ
りません。むしろ、音楽が大好きだからこそ、自分が音痴
であることが、少し腹立たしい気分にもなるのです。
 語学だってそうです。どのような言葉であっても自由に
話すことができたら、どんなに楽しいことでしょう。ですか
ら私は、語学にチャレンジしようとするのです。
 ところが、それらがことごとく失敗に終わってしまうのも、
隠しようのない事実ですから、やはり、自分の語学音痴
には辟易してしまうのです。

 それらに比べると、機械音痴の場合は、本当に機会が
苦手であるだけでなく、機械そのものも嫌いです。もっと
も、機械の機能は嫌いではないのですが。
 そのため、新しい機会を前にすると、色々な初期設定
などの作業だけでなく、使い方の説明書なども、読むの
が億劫になってしまうのです。
 ICレコーダーも例外ではありませんでした。新品の箱
を開けて、しばらく深呼吸をして、ようやく私は、充電を
始める準備をしたのです。