旅行というほどのことではないのですが、一応、法律で

定められた国際観光文化都市に潤いを与えてくれる鴨川

の河川敷を歩いてきたので、テーマは「旅行」としました。


 京都に来るたびに、鴨川を歩いて渡るのですが、橋の上

では、いつも北の方を眺めます。北山から流れてくる、この

川の表情を見なければ、京都に来たという想いにならない

のです。東山、比叡山、北山、鴨川に郷愁を抱きます。

 河川敷を歩く気になったのは、信号に煩わされずに済む

と思ったからです。碁盤の目をどのように歩いても、信号を

避けることはできないのです。昔、懐かしい人と歩いたこと

があり、それも私を河川敷に引き寄せた理由でした。

 もっとも、昔は、歩道として充分な整備もされていません

でした。それでも、なぜか懐かしい想い出として、はっきり

記憶に残っています。


 歩いたのは、四条通りから今出川通りまでの、ゆっくり

歩いて小一時間ほどの散策道です。昨日は梅雨とは名

ばかりの日差しで、もう午後5時を回っていたにもかかわ

らず、私の顔や半袖の腕に軽い刺激を与えてくれました。

 四条河原町から東に向かい、一旦、鴨川を渡ってから

左岸の河川敷に下りました。それから北に向かって歩い

たのです。ビルやコンクリートの、ちょうど真ん中であるに

もかかわらず、河川敷の目線からは別世界です。


 正面には四層になった北山が見え、左右は整備された

緑地帯になっています。正直に言うと、少し、ビルや道路

が見えてしまうのですが、自分のためにも、興ざめになる

ものには、見て見ぬふりをするのです。

 左手を、美しい水がゆったりと流れています。平安時代

からずっと流れているのだと思うと、とても感慨深い想い

がしました。そして、この水が放射能に汚染されることの

ないよう、私は心から願ったのでした。


[ご参考] 便利な鴨川の観光案内です。

http://everkyoto.web.fc2.com/walking.html