こんにちは、とーるです。
ガスリボルバーのスピードシューティング適性を検証するシリーズ。
10挺目の今回は東京マルイ「コルトパイソン4インチ・ライブカート仕様」です。この銃は、本来の24連発機構をオミットして社外品の専用ライブカートを使えるようにする定番の改造を施した機種です。
また、グリップを木グリ風のプラグリップに交換していますが性能面への影響は殆どありません。
【トリガープル性能】
平均トリガープルは2.12kgでした。東京マルイのガスリボルバー特有の少々癖のあるフィーリングは変わらずですが、リボルバーとしては比較的軽めのトリガープルです。
【初速性能】
写真を撮影し忘れたので代わりに表を貼ります。平均初速66.04m/s、ガスリボルバーとしてはなかなかの初速です。レインボーラグーン(C-Tech)のライブカートを用いています。高初速が出にくい4インチ銃身ながら、筒抜けのライブカートを用いる事で、元の24連発機構にあったガス圧のロスが少なくなり初速は高くなる傾向があります。
【命中精度】
ライブカート式のリボルバーとしては非常に安定した命中精度を持ちます。若干上に着弾する傾向にあります。初速がノーマルより高くなるためか、ホップの効きも強くなる感じがします。サイト調整がこれ以上できないため狙いを工夫する必要がありそうです。
【ダブルアクション】
【シングルアクション】
【評価】
【順位表】
トリガープル性能:
ライブカート式になっても独特のトリガーフィーリングは改善されていないため、やはり好みが分かれるところだと思います。コルトパイソン特有?のトリガーフィーリングは再現できて おらず、どちらかというとS&Wに近いでしょう。
しかし、このシリンダーを確実にロックする機構のおかげでダブルアクションの命中精度が非常に安定しているとも言えますから、東京マルイのガスリボルバーとして必然の要素だと思います。
初速性能:
クラウンモデルのガスリボルバーで先込め式のカートリッジを使用する場合には難しい60m/s以上の初速が出せます。初速は低いよりは高い方が断然良いですから文句なしです。
命中精度:
フライヤーが殆ど出ない事が衝撃的でした。この事はこの銃がシリンダーギャップの影響を限りなく減らす事ができるシリンダーの回転精度を持っている事を示します。
そもそも本来はシリンダーギャップの概念が無い24連発機構なのだから回転精度はそんなに重要ではないと思うのですが、ライブカート式に変更しても高い命中精度が維持できる精巧なメカニズムが驚きです。NEWコルトパイソンになる前の初期型はBB弾の前進機構が無かったと聞きますから、恐らくその時代に命中精度を高めるために回転精度を高くデザインした事の名残りなのでしょうか。
また、BB弾のリリース機構こそオミットされますが、ピョコピョコ可動するカートリッジの先端がフォーシングコーンに押しつけられてシリンダーを確実にロックする機構があるのでそれも大きく影響しているのかと思います。
24連発仕様に比べて若干散るのは、独特のトリガーフィーリングのせいで手ブレが発生しやすい事と、ホップが完全な躓き型になってしまう事の2点にあると考えます。
レインボーラグーンカートはBB弾をリリースしてバレル内のV型ホップパッキンまで前進させる機構を持たないため、24連発仕様と比べて弾が散る傾向にあります。ただしこれはBB弾のリリース機構を再現する事ができるキャロムショットのアキュラシーカートを使うと改善されます。
【総評】
スピードシューティング向きの銃として非常に高いレベルに仕上がっていると感じます。ライブカート式に変更しても性能を大きく落とさない東京マルイの技術力にはもはや脱帽です。
また、実銃用スピードローダーを利用したスピードリロードが可能なためリロードが必須のアクションシューティングでは効果絶大。もちろんスティール競技におけるストリングス間のリロードもストレスがありません。
銃の直接的な性能とは関係なくとも、タイム差やメンタル面の安定性に関わるかなり重要な要素です。
今回はレインボーラグーンカートリッジのみを使用しましたが、レインボーラグーンカートとアキュラシーカートに関してはそれぞれ良い点悪い点があるため、好みやシチュエーションで使い分けると良いでしょう。
【次回予告】
伝説のメーカー・コクサイの「スピードコンプ」が登場です。スピードシューティング専用にメーカーが自らカスタムした渾身のリボルバー。次回はついにその全容が明らかになります。お楽しみに!
【結果まとめ】