ベル・エポック【第2回】:ヴァウヴェ(cl) ブロック指揮 リール国立管弦楽団 (2018) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

 

その① ↓ より続きます。

 

 

トロヤーン:ラプソディ~クラリネットとオーケストラのための~ (2002)

 

CDの2曲目は、現代曲が入っています。トロヤーンは、1949年生まれのドイツの作曲家。トロヤーンの作品は、「New Simplicity」という形で分類されており、これは現代音楽の中でも直接・簡明な手法を選ぶ作曲家とのことです。「New Simplicity」についてCopilotに質問してみると、

1.簡潔なメロディーとハーモニー

2.透明なテクスチャ

3.感情の直接性

4.ミニマリズムの影響

という風に回答がありました。1970年代にドイツで始まり、過度に複雑な現代音楽に対する反動として、よりシンプルで人間的な音楽を追求たとのこと。

トロヤーンは、オペラや交響曲も含め、多くの分野にたくさん作品を作曲しています。このラプソディは、2002年に作曲され、ワイマールにて、ザビーネ・マイヤーのソロと、ゲオルゲ・アレクサンダー・アルブレヒト指揮ワイマール・シュターツカペレによって初演されました。

(このCDは曲の解説が全くないので、こういった事をすべて自力で調べないといけないので大変(笑)。特に現代音楽は…)

 

ということで聴いてみます。「New Simplicity」といっても、さすがに現代音楽なので、それなりの雰囲気です。でも、かなり聴きやすい曲であることは事実で、ドビュッシーから続けて聴くと、それほどの違和感もなく入れました。クラリネットのソロを前面に出した、クラリネット協奏曲という風情の曲ですが、現代音楽にありがちな変な音を出すテクニックは無いので安心です。音階を吹いています。

曲は三楽章形式で、第二楽章の間奏曲は、確かにシンプルなメロディで、ワーグナーや後期ロマン派的な雰囲気を感じました。あくまでそのものではなく、雰囲気ですが。この第二楽章が一番聴きやすい部分だと思います。

 

これが、世界初録音ということもあり、他に適当な動画が無かったので、このCDの音源をリンクします。上に書いた第二楽章です。なんとなく私には、奥にワーグナーがいそうな気がしましたが(笑)、どうでしょう?

 

ピエルネ:カンツォネッタ (1907)【タジンズ編】

 

ピエルネのカンツォネッタは、1887-89年頃に書かれたと、仏語版Wikiには書いてありました。ただ、このCDには1907年と記載あります。これは出版年なのかな??

このカンツォネッタは、作曲者自身によってヴァイオリンやフルートにも編曲されています。のちにはミュールによってサックスにも編曲されたとのことです。このCDでは、伴奏がタジンズによってオーケストラに編曲されています。タジンズは、ヴァウヴェと同じくベルギー出身の作曲家であり演奏家です。

 

可愛らしい感じの小曲で、ドビュッシー・トロヤーンと続けて聴いてくると、ここでひと時の安息が得られました。これで、次のブラームスに穏やかに繋がります(笑)。でも、トロヤーンの曲と続けて聴くと、この可愛らしい曲が妙にシュールに感じてしまいます。ヴァウヴェの演奏は、穏やかでとても優しい感じがしました。オーケストラ伴奏という事もあるのかもしれません。

 

ヴァウヴェは、まさにこのCDで2020年度のOpus KlassikのYoung Artist賞を受賞していますが、この動画はその授賞式のコンサートの模様のようです。このカンツォネッタを演奏しています。

 

 

3曲目まできました。

あと2曲ですが、長くなりますので、またまた続きます😅…

 

~その③ ↓ に続きます~

 

 

購入:2024/07/28、鑑賞:2024/07/31

 

関連する過去記事ということで、ピエルネの作品が入っているCDです。