パネルが余ってしまい、廊下に置いているが、邪魔である。

それに、昔のセッティングに比べ、石膏ボードの共振による中低域の重い響きが少しある。

これを何とかしたい。

 

共振が問題になりやすい右側の壁に、パネルを2セット置くことにした。

 

 

この際だからセンターパネルを分解して、2枚の1200㎜のパネルを右側に置いて、右側に置いた2セットのパネルを左側に置くことにした。

パネルの自立脚(オプション)は当然取り付ける。

壁共振の吸音はできている感じ。それならば、これまでのように定在波パネルを側面配置でよかったのではという向きもあるだろうが、効果が強く音を吸い過ぎているという事、対抗するチャンネルの定位に影響が出た件や、定在波パネルをリアに変更した改善効果も考える必要がある。

今回は一次反射点にパネルを置かないので、パネルのキャラクターは出てくる音にあまり乗っていない。

音場配置との兼ね合いもあり難しいが、音色だけで見れば、スピーカーとサイドパネルの距離は相応の距離がある方が音は自然なのだろうなという印象を持った。

センターとサイドパネルの扱いは難しい。サーロジックの中古は結構見かけるが、この辺りのコントロールが出来ずに手放してしまうのだろうなという感じがある。

 

コーナーのスピーカーパネルと背面の定在波パネルはほぼ固定で推移しているだけに、効果はあるものの、スピーカーからの距離が無いとキャラクターの制御が難しいという問題を示している。我が家もパネルの足りないところはAVAAにだいぶ助けられている。

とはいえ、AVAAも使いこなしが難しく、どこに置くか、どの角度で向けるかを配慮しないといけない。

 

さて、スピーカーセッティングを再度いじってみたが、やはりこれ以上は動かしようがない。バランスが悪くなる。ごくわずかこれまでより内振りにした。

その代わり、センターの1200㎜のパネルの壁からの距離はしつこく調整した。

後方展開と幅方向の空気感の密度が均一になるかどうか、低域方向の量感などだいぶ変化する。

一次反射点にパネルを置かずに大丈夫かとも思ったが、これまでのようにセンターのパネルに貼りつくこともない。

 

しかしだ。Trinnovをかけたら、定位が前方に動いてきた。これも後方定位が安定しない原因か。

問題なのは、私が考える後方展開は奥に引っ込み過ぎているのか、Trinnovのアルゴリズムの方が間違っているのか。どちらなのだろうか。

多分、中高域が未処理の状態では落ちるのでTrinnovはそこに補正をかける。フラットにはなるのだが、聴感上高域を補強した分音が前に出るのかも。

録音によってはきちんと後方展開するものもあるし、むしろ、Trinnovを切ってパネルだけで調整すると、どの録音でも後方展開が安定する傾向なのは、ステレオ録音の限界を示している。

実のところ、ステレオ録音の奥行きの正体は、ソフトの情報というよりは、セッティングによる壁面反射による部分も大きいので、そう考えると、Trinnovをかけた場合、ソフトにより後方展開が変動するほうが正しいのかも。

とはいえ、ピュアオーディオらしいのが後方展開でもあるので悩ましい。

 

最後にキース・ジョンソン氏のトラックをかける。センターで定位が引っ込むことなく、右から左まできれいに音が流れたので良しとしたい。