記憶力が弱い事が辛いと最近つくづく思う。人を紹介されても一瞬で名前を忘れてしまう。私の周りは記憶力に優れた人が多いので、余計に否るための方法は思いつくだけでも沢山方法がある。それを実行せずにその場を乗りきってしまうのは、本心は開き直っているからであり、楽な選択をしてしまう自分の甘さなのだろう。何事にも努力ができない自堕落な自分が、好きになれない。自己肯定感を高めたいのだから、他人の名前を覚える努力をしようとおもう。

 

 自分のつまらない性格に思う。例えば他人が絶賛する本を、読まずして別の他人に平気でプレゼンをする。あたかも自分が発見して読んだかのように。プレゼン内容を振り返ってみれば自分の声は一切なく、単純にものまねだけである。なぜそんな事をやっているのか自分でも理解していない。受け売りをして得をしたことはないし、私に紹介してくれた他人を崇拝しているわけでもない。ただ受け売る、自分の言葉を使わずに。本の内容を知らないので、言葉に説得力がないし何の魅力も伝わらないだろう。ではなぜ最初に他人が絶賛する本を読まなかったのか、本人に読む気がない、つまり魅力を感じていないのだ。私にプレゼンした相手もまた、受け売りだったのかもしれない。こんなシチュエーションは他人との会話に困ったときに発生しやすい。私は沈黙を恐れている。沈黙が発生すると口を開く、そんな自分が嫌で最近は口を閉ざす意識をしている。他人と会話したくないのではない。古い映画で聴いた台詞を思い出す。「おしゃべりな男性はみっともないわ」、台詞の前後には場面があるのだが、この台詞だけが今の自分にかぶせてくる。