【4】緩めた体で楽に立つ



長い間生きていると、首が前に出て猫背になったり、首が埋まって肩が上がったり、お腹が前に出てお尻が突き出したり、腰も曲がりお尻も垂れて膝が曲がったりしてくる。

また、左右差も出て、骨盤の歪みも出てくる。

この様な体の状態を持ちながら、バレエで真っ直ぐに立とうとすると、外からの力で抑え込んで修正するので、非常に苦しくなる。

この固めた体では、バレエ本来の体の使い方は出来ず、外側の筋肉だけに頼って、ますます体は固まり、苦しい状況へ移っていく。



先に記した【1】でも述べたように、体を緩めるのに優れた方法がコツ()トレである。

股関節が緩み、骨盤の関節が緩み、肩甲骨や鎖骨まわりの動きが良くなり、頭蓋骨が頚椎の上を滑り動くようになる。体の凝りや痛みも消えていき、姿勢がよくなる。

うなじが伸び、肩が下がり、骨盤がいい位置に収まってくる。

バレエで真っ直ぐに楽に立てる状態になる。



「1番ポジションで立つ」

バレエの要素の一つがターンアウト、つまり大腿骨を外旋させて立つのだが、1番ポジションで立つ時の本来の体の自然な動きは、屈曲という動きになり、骨盤は丸め込まれ、胸部は内側に入り、背中側が丸まった状態である。

バレエは、体幹を外側から見て殆ど変えないように使うことが基本になっていて、回る、跳ぶ、キープするという動きを効率よく素早く行うために、体幹の動きを最小限にしなければならない。

したがって、1番ポジションで立った時、骨盤は中心を保ったまま後ろに回転し、胸部がわずかに内側に入り、鎖骨を後ろに回転させ、肩が後ろに引けて下がった状態を作る。

骨盤、胸部、頭部の中心で軸が作られ、それらを互いに連携しながら、出来るだけ遠くに引き離し、糸がピンと張られて繋がったような状態にする。

これが、体を引き上げて立つということであり、体幹はやや屈曲気味なので背中側で立つ感覚になる。

Author:コツ()トレ愛好家 F.S(愛知県 女性:ジャズダンス、バレエ愛好家)


監修:TriMind

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