【六】芥川
芥川の河原もその名の通りで、
泥と細かな木石がたまり、足元はぬかるんでおぼつかない。
雑多なごみもたまり、嫌な匂いもしたであろう。
この河の命名によってこの先二人が陥る難局は示されたのである。
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この図に嫌な匂いを連想できない。
検索すると、平安京(794年)の水システムは安定してたらしい。
長岡京やらは 水が汚れ易かったそうな
【九】東下り
杜若は、若々しく美しい恋人や友を連想させる花である。
馥郁とした下ぶくれの頬に、柔らかく咲き初めた唇。紫色の花弁は高貴さの証でもある。
大ぶりの花一房を 首から下が華奢な体が支える頼りなさと稚気、それでいて勁そうな茎、振る袖の様にたなびく葉叢。
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【四十七】大幣
神社の祓いの行事では、穢れを幣帛に移す目的で、万人がこれ引き寄せて体を撫でる。
一本の大幣が無数の人手を渡ってゆくので移り気なことにたとえられる。
大幣に喩えられた貴公子は、返した。
おほぬさと 名にこそたてれ流ても
つゐによるせ (瀬)はありといふ物を
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借りたのは、物語の筋だけ知れればいいと思ってたから
歌を味わうには、部屋に置いとかなきゃ無理。
125章だから4ヶ月ってところかしら