独ソ戦 大木毅著 | 寅月

寅月

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大木毅 独ソ戦 ■第2章 敗北に向かう勝利
センノ戦に関する新しい研究によれば、
独ソ両軍の軍司令官、軍団長、師団長の平均年齢を比べると ソ連軍の方が11歳若かった。 大粛清にによるソ連軍の人材不足による  43頁

国境開戦で決着がつくものと確信していたドイツ軍首脳部は補給を維持できるだけの十分な準備を整えていなかった。
ドイツ軍諸部隊は 補給不足に苦しみ略奪の挙に出た。54頁

ソ連の鉄道は、ヨーロッパ標準軌と軌間が異なるため 
ドイツ軍はこれを標準軌に置き換えていかなければならず 
前線部隊が進むにつれ 補給端末との距離が  56頁

側面援護や残敵掃討に当たる歩兵師団はほとんどが自動化されておらず 
急進した装甲部隊に追いついてゆかない。

■第3章 絶滅戦争
「危機」のさなかにおいても
国民が不満を持たぬよう 貴重な外貨を使って 嗜好品や衣料の輸入は継続されていた
1938年から1939年にかけての 煙草珈琲カカオの輸入量は ドイツが好況を享受していた頃に匹敵

各官庁やナチ党機関が剥き出しの権力闘争を行い
占領地住民の餓死をも意に介さず収奪を推進する。97頁

 絶滅戦争を支えるイデオロギーはeinsatzgruppen
ドイツ国民統合の原則として現実を規定するようになったことにより 独自のダイナミズムを得る
「出動部隊」アインザッツグルッペ 
国家公安本部長ラインハルト・ハイドリヒ親衛隊中將直属の特殊機動隊
教師 聖職者 貴族 将校、ユダヤ人など 占領支配の障害になるであろう人々の殺害
99頁

国外排除の政策 
公職追放 市民権剥奪 経済的締め付け
ユダヤ人の貧困層 高齢層は国外に逃れようとせず
 108頁




■第4章 潮流の逆転
アレクサンドル・A・スヴェーチン 1920年代に『作戦術の概念を提唱した。
  戦略と戦術の両次元を繋ぐもの 
151頁
 


■終章 絶滅戦争」の長い影
人種主義にもとづく社会秩序の改変と収奪による植民地帝国の建設を目指す世界観戦争であり、、かつ「敵」と定められた者の生命を組織的に奪っていく絶滅戦争でもある  220頁
 『スターリンだったり ヒットラーに,能がないから選んだ道。』と云う事らしい。
ではあるけれど
1995年以降 秘されていたし記録が開放されて
強力な個のみならず  集団も大衆も 罪深くあった事が知れました。

 ドイツ人のイメージが随分と変わりました。

 パイプライン ノルドストリーム1の顛末をみるに、独ソ戦の時と 何ら変わってないのも知れません