日本王権神話と中国南方神話  | 寅月

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                                      諏訪春雄著 初版発行平成17年7月5日

稲魂

最初に地上に降臨を命じられたアメノオシホミミは威力ある稲の神の意
 交代して降臨したホノニニギは稲穂の豊穣の意味を持っている。
威力ある稲の神の名を持つオシホミミ
天上界の霊力ある稲の神の名を持つアメノホヒ

  この研究会は「日本紀を読む」として、最初の記録は『日本後紀』によると弘仁3年(812)に出てきますが、この年に始まった研究会考えられません。もっと古くから行われていたとみられます。



                         -太陽の信仰 星辰の信仰
                    長江流域の稲作文化
■アジアの稲の起源 長江中流域
1995年湖南省の西南部玉蟾岩遺跡から一万2千年前の栽培稲の稲籾が発見されています。
 野生の稲籾 先端についている芒と呼ばれる部分が長く伸びている。栽培稲は芒が退化している。
                                           33頁
■[中国巫儺史]のなかで鳥が太陽を運ぶ図柄を太陽鳥となづけこれが古代稲作民の信仰の中心として
  図像の発掘 出土地
湖南省湖南省 黔陽高廟遺跡7500年前
湘水下流長沙大塘 7000年前               
39頁




南の温和な環境では太陽が全ての生命をはぐくむ恵みの源泉ですが、北方の黄土地帯や砂漠地帯では強すぎる太陽光線はむしろ生命を奪う事すらあります。熱気の去った夜の星が救い主      48頁

黄河流域に稲や雑穀の農耕が始まった時期は長江流域に稲作農耕の始まった時期にかなり遅れます。  47頁



                         -天と地

牧畜経済の砂漠地帯 
大地からの食料獲得を期待できない。 地上から超絶する天上の神が祈願の対象
一神教は神と人間の隔絶を強調

黄河 脱魂型シャーマニズム
 魂が抜け出て神のもとにいく エクスタシー型




農耕経済の温帯地域 
神と人間の交流を説く多神教

長江 憑霊型シャーマニズム
 太陽神が巫女の体に宿る ポゼッション型

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ホノニニギ、穂の賑々と聞ける音だけど  の物語として読んでいたせいか思い浮かびませんでした。
◆◇
地上から超絶する天上の神が祈願の対象
 あんまり厳しいのって害も大きいんやろうな  

 『向かわざるを得ないその厳しさを除けたら』って、
具体的に何も思い浮かばない。そもそもその厳しさを知らない 知るのも怖い。

■多神教の文明にアレクサンドリア図書館が