■ 法華経を信奉したといっても
そこ日蓮の激しい行動性はなく めめしいひとりよがりの自虐ばかりが目立つ。
古今東西の別なく人間は その所属する民族性や幼児の育ちを、のりこえる事はほとんどできず、その点賢治においても、生まれながら彼をとりまいていた土俗信仰、さては家庭の他力本願的なしつけが生涯ついてまわり、とうとう最後にはそこにもどってしまう。
64頁
■だがそれも 現実にはほとんど可能性がなかった。
なぜか 。賢治は商家の長男であったから。
そのころのそうした家の長男が、どのようにその家にがんじがらめにしばりつけられていたかは、同じく東北の商家の長男に生まれた私の体験においても痛切で、とても現代の社会状態からは想像できない。
❒青江舜二郎1904年11月26日 - 1983年4月30日)は、秋田県秋田市生まれ
55頁
■彼の運動があくまで政治運動でなくて芸術運動であることを示そうとする当局へのカモフラージュでもあった。 133頁
■中国の魯迅、ロシアのゴーリキィはその時代の優れた革命文学者で、
その運動にも関係しながら 革命の本質は結局は人間そのものの革新でならぬ事を強調したことでは共通し、それ故に魯迅は蒋介石に迫害され,ゴーリキィはスターリンに暗殺されてしまう。
それと同じ思想を同じように表現しながら なぜそのころの賢治はいまだに革命とは無縁の法華の行者とされるのか 139頁
講談社現代新書 青江舜二郎著 宮沢賢治 修羅に生きる
昭和48年12月
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■兄妹相姦は農村では意外に多いのです」とその統計などをけいさつでみせらたのも私にはショックだった。22頁
■昭和31年、「陽は翔け昇る」というニイチェの遺著が翻訳され(十菱麟訳)され私たちニイチェファンをふるえあがらせた。
その妹エリザベートとの長年にわたる情事を、そこに告白し
23頁
■陽に翔け昇る―妹と私- 『妹と私』My Sister and I)
ニーチェ本人の著作ではなく、何者かが書いた偽書であることはほぼ間違いないと考えられている。
wikipedia
❒ 「このマンガいいね!BSオススメ夜話 胸キュン!恋愛特集」で 中村明日美子 の「同級生」だとかを見た翌日だったせいか
真に受けちゃった。
青江舜二郎さんを劇作家と知ってたら買わなかった。
❒ 借りてきた「石原莞爾」は面白いみたい