色好み 後世の多情、多淫とは異なっています。平安朝においては 紳士淑女の資格であり嗜みでした。性習慣における洗練、愛欲の優情化、特に相手の異性に対する社交的なあしらいの良さというものを内容としていていました。 業平が「色好み」と呼ばれたのは、数の多さではなく 女性に対する彼の紳士的な態度からであった。そこが、永遠の女性を求めて遍歴するドン・ジュアンとも 只管肉欲を追求したカサノヴァとも異なるところです。 中村真一郎 伊勢物語