2巻には天候を操つる仙人だとか 呪符を張って長駆するだとか
ファンタジー色もありました。
それらが登場人物の残虐な所業を滑稽に感じさせたりもします。
しかし、
実害を蒙らない遠隔地で宋江が美化されている様子など ゾッとするような内容も挟まれてます。
陥れたり 家族を浚ったりと
行動に人としての縛りが無いのを能とする集団でありながら、
『天に替わって道を行う』と自ら信じているさまも根太のように感じます。
furuncle
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宋江を『刺青 下級役人』と罵る官軍の将が、
敗戦の責任を問われる恐ろしさに山塞へと寝返る。
野菜かなんかの様に量で人を死なせる人物たちが
将棋の駒のような節操のなさで 活路を開いていく。
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そんな彼らが 祀りをとりおこない奇瑞を得る。
竜章鳳篆蝌蚪の文字が刻まれた盤を掘り起し 天罡星三十六星と地煞星七十二星であると自賛する。
読めない古代文字を読む人間が調達される成り行きなんて、虚構とは思えないおぞましさがありました。
第70回がこれ、
いよいよ酷いまんま終わるのかと思ったら
最後の最後に 救いがありました。
その夜 慮俊義は宿舎に戻って、とばりのなかで寝ていて夢を見た。夢のなかのその男は背がきわめて高く、宝弓を持ち、「わしは嵆康であるぞ」と名乗り
(嵆康: 竹林の七賢のひとり 字は叔夜、正始文学の代表者。史実での宋江の討伐者張叔夜と字が同じなので金聖嘆が借用し、「張叔夜の字を隠すは妙なりと自賛している。)
「宋の天子さまのために賊をひっとらえるために、ひとりでここに乗り込んできたのだ。 その方たち、さっさと自分の体を縛り、わしに手間ひまをとらせるではない 」
P-473
その声に応じて、幕の陰から八の群れのようにとびだしてきた首切り役人は二百十六人。
ふたりでひとりを分担し、宋江・慮俊義たち百八人の好漢を、建物の下の草むらで、いっせいに首切ったのだった。慮俊義は夢のなかで魂がふっとぶほどおどろいたが、
P-474
非理権法天でなく 法と天を重ねてるところが スッキリしないけど、
連中が膿のように扱われるのに溜飲が下ります。
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中国を知るためには、四書五経のような経書を読むよりも水滸伝を読む方が有用であるとも言われているが、これから先もやはり 様々な文学的 社会的 政治的読み方に応えて生き続けるだろう。
金聖嘆Ⅱ 佐藤一郎
読み終わったって言えないような気がする。
里見八犬伝が長くて読んでられないからと、手に取ったのに これ!
漫画になったりしてるからもっと 見易く面白いもんかと思っただわさ
( ̄∩ ̄#
教科書なら読まんわい