◇12日◇中日-阪神(バンテリンドームナゴヤ)

大幅に打線を組み替えても機能しない。阪神は島田海吏外野手(26)と山本泰寛内野手(28)の今季初スタメン2人で1、2番を組み、7番には日立製作所からドラフト6位入団のルーキー豊田寛外野手(24)を初スタメンに抜てき。近本光司外野手(27)を1番から3番に移し、4番の佐藤輝明内野手(23)、5番の大山悠輔内野手(27)と中軸を構成した。2番だった中野拓夢内野手(25)は6番に置いた。

右打ちの山本と豊田を起用するなど、中日の左腕・大野雄対策を練ってきたが、攻略は難しかった。前半の5回まで3安打無得点。10日の広島戦では完封リレーを許しており、9日の同カードから続く連続無得点は、この時点で19イニングに伸びた。

開幕から前カードまで1勝12敗1引き分けという球史に残る逆噴射スタート。さらに立ちはだかる中日の強力投手陣。井上一樹ヘッドコーチ(50)は「そこでやっぱり殻を破っていかないといけないし、上昇気流の風がなかなか吹かないけれども、そこの風をつくるべく、こちらとしてもやれることはやっていく」と話していた。だが、難関の壁は分厚く、背中を押す風もなかなか吹かなかった。