頑なに「家で最期を」と言い続け、家で息を引き取ったお父さん。


亡くなる前日、お父さんが危ない状態になると感じていたので、お父さんのパソコンの中にあった「何かあった時に連絡して欲しい人リスト」に載っている方へ一日中連絡しまくっていたところ、亡くなる数時間前に高校の同級生から音声メッセージがLINEに届きました。


「◯◯くん(お父さん)、△△だよ。わかるかな~。いっぱい思い出があるね。端陵高校、家の2階で期末試験の勉強を一緒にしたね。◯◯ちゃんは優秀で、色々教えてくれた。その後も東京に来てからいっぱいの思い出、色々話し合ったね。本当にありがとう。頑張ってくれって言いたいけど、それは無理なことなのかな?でも本当にありがとう。◯◯ちゃん、会いに行けないかも知れないけど許してくれな。こんなコロナの時代だからね。じゃあな」


こんな素敵なメッセージ、病院だったらきっと聞かせてあげることが出来なかった。


お父さんの反応も、目を開けるのもしんどい状態なのに、このメッセージを聞いた瞬間、声の流れてくる方に、あ~と声を出しながら手をのばし、目を見開き、目の前に同級生がいるのかスマホから声が流れているのかの判断もつかない状態だとは思うけど、喜んでいるように見えて嬉しかった。


親友との最後の交流をさせてあげられたという意味でも、私が介護をさせてもらう機会を得たという意味でも、家で最期を迎える選択を尊重して本当に良かった。亡くなった時、心からそう思いました。


亡くなってから30分位してから顔をよく見てみると微笑んでいるかのような顔で、お母さんが迎えに来てくれていたのかなと何だか安心しました。


ただ、例の私の兄弟とその家族…危篤の連絡をしても来ず、「お父さん、亡くなった」とLINEをいれたところゆっくりやってきました…。


お父さんが生前、その兄弟に送ったメール、「俺が死ぬまで来ないのか?」。


その通りになりました。


しかもやってきて開口一番、「おい、葬儀屋どうすんだ、あ?」と…。


違うだろ口に出す言葉が💢


この時点で葬儀に関しても何も関与しないであろう事がはっきりと感じられたので、そこからは自分一人で送る準備を始めました。


まずは葬儀屋さんに電話。

母親の時の葬儀屋さんはまさかの改装中、なので他をあたったところ日程的にも大丈夫そうなところが見つかったのでそこで葬儀をすることにしました。


暫くすると訪問看護師がやってきて、身体に繋いでいた尿を取る管とバッグを外していきましたが…

またしてもやってくれました。

尿を入れたままのバッグを透明のビニールには入れたものの、そのままその辺にポイ…訪問◯◯の類いはみんなこうなのか?

亡くなっているとはいえ、トイレに流すでしょ普通💢


その後お父さんを運び出すわけですが、袋にくるまれたお父さんを私と葬儀屋さんが担いで外の車へ。

くるまれて顔が見えなくなった瞬間、本当に亡くなってしまったんだなと感情が揺れました。

勿論この時点で兄弟はいません。
家へ寝に行きました…😔

そこからは葬儀屋さんと打ち合わせをして、お父さんのパソコンの中にあった「連絡して欲しい人リスト」に再度電話をしまくりました。

やはりコロナ禍、皆さん怖がってお通夜にも来てもらえない人が殆ど。ましてそろそろワクチンが打てるというタイミングの年齢層だからなおさら。

結果、複数名の親密な仲だった方々がお通夜に参列してくださることになりました。

お通夜の始まる1時間前、兄弟家族が葬儀屋さんにやってきましたが…数珠を持ってないと言い出し数珠を2つ(2万円)を買わされ、供物すら出さないので彼らの名前で2万円分の供物を私が注文しました。

私はお父さんの最後まで食べることを諦めず体力を少しでも戻して身辺整理をしようとしていた頑張りに対して敬意を表し、フルーツセットを供物に。
両脇に抱えながら旅立ってくれると良いな☺️

その後、さらに兄弟の暴挙。

あろうことか香典を出していない会社にお礼と称して七千円近い香典返しを取っていきました…しかも何故持っていくのか尋ねたところ、「面倒くせぇな、貧乏くせぇんだよ、出せよいいから」と…ほんとに何なのこいつら💢

お通夜の時間近くになると、電話で連絡した方々が来てくださいました。
コロナ禍でも来てくださる方がいるのは本当に感謝です。こういう時、人となりが出ますね。

ここ↓は【閲覧注意】ですが、入院した季節がお花見の時期にかぶっていたので、装束に桜の柄が刺繍されたものを着てもらいました。
お花見気分で🌸迷わず天国まで行って欲しい、そんな願いを込めています☺️

参列してくださった方にも、綺麗ね~と好評で良かったです。

お通夜に棺の中に入れられると聞いてミニブーケも10束注文していたのですが、
実はお葬式のあと式場から出棺する寸前に入れるものと判明…確認したんですけどね注文時に。参列いただいた方に入れてもらおうと思っていたので残念です。

無事にお通夜も終わり式場に泊ったのですが、夜の9時前くらいですかね~お通夜に参列してくださった方から電話がありました。

内容は「あなたいい人だから紹介したいんだけど」と…何を???🤔と思ったのですが、話をよく聞いていると、「トヨタに勤めてる人なんだけど…」。

なるほど、女性を紹介したいとのことでしたが…今なのかい?今じゃなきゃダメだったのかい?心の中で叫んでおきました。

さすがにタイミングが悪すぎるのでお断りしました…無念です😓

その日は式場に泊まりだったのですが、1人4,000円(税別)で朝食もついて、しかも泊まる部屋がこんな感じ。

もう完全にモデルルーム。

ベッドもあり、
写真には撮らなかったですが、お風呂にもテレビが付いていて、アメニティも完璧。

冷蔵庫に入れてあった朝食もこんな感じ。
ご飯は炊飯器に、レンジもあるので他のものも温められて至れり尽くせり。十分な休息と栄養を摂ることが出来ました。

そして、お葬式当日。

遂にお別れの時、式場から斎場へ行く途中の車の中。
バンタイプの霊柩車で、隣に棺のある状態で斎場まで乗っていくことが出来ました。このタイプ良いですね、ゆっくり最期のお別れが出来ました。

斎場へ着くとすぐに火葬場へ。
コロナ禍なので式場での別れが最後かと思っていましたが、オカマの前で最期の別れをしてから火葬となりました。

精進落としをいただきながら火葬が終わるのを待っていましたが、一緒に行ったのは例の兄弟家族しかおらず、当然のように遺影に何か話し掛けることも献杯をすることも無く…。

さらに、供物やお花の一部を家の祭壇にあげるために、式場へ戻りお位牌とお骨、供物等を持って家に向かおうとしたところ…お骨すら持たずに兄弟家族は全員帰りました。

しかもその後に家に来たと思ったら、供物のフルーツセット、ジュースセット、缶詰セットの半分以上、家にあったお米まで持って帰っていきました…お線香の1本もあげず。もう強盗です、ここまでくると。

でもね、良いんです私は。
コロナ禍でマスクをした写真しかなく遺影に困り果てていた時に、通っていたデイサービスで撮った写真が見つかり、ちゃんと遺影のある状態で葬儀が出来て、このコロナ禍でも参列してくださる方がいらっしゃって、無事に葬儀を終えることが出来た。それが何より嬉しい。

そして今日、写真を撮って下さったデイサービスの方に、お父さんは胃ガンで苦しんだから食べながら偲んでもらおうと食べ物をお礼に贈ってきました。

もう2週間経つけどおぼえていてくれた。

人との繋がりって本当に大切だと、今回の葬儀でつくづく感じました。

四十九日まではかなり忙しいけど、SNS等でお世話になった方々にお礼行脚しないとな~。

最後に、ご飯を食べられなくなってからも好きなお菓子やフルーツは少しだけでも食べていました。

「キウイ🥝」
「バナナ」
「みかんの缶詰」

「満月」
「寒天ゼリー」

「甘納豆」

最後は食べたいと言って買ってきたけど食べられなかった「小さいどら焼き」

最後に口にしたのは「エッセル スーパーカップ バニラ」、これは好きだったみたいでよく食べてくれました。

私が見ていて思ったのは、最期へ向かって歩いている人には好きなものを食べてもらう、それが少し寿命を縮める結果になったとしても、それは大切なことだと感じました。

ここからは空から見てるお父さんに心配させないような行動をするだけ。

頑張るぞ!