台風18号が横断した、この連休、その嵐の影響もなく、有難いことに、連日忙しく店を営んでおりました。

 

16日の土曜日には、7月に続き、お昼過ぎの落ち着いた時間、店を抜けて、徳丸三凱亭で行われた、第13回東家一太郎努力会に妻と共に、お邪魔してきました。

 

今回も、浦太郎師匠から受け継がれた、東家の浪曲を2席、浪曲の世界の幅広さを感じました。

 

当日の番組は、以下。

 

浪曲 東家一太郎

曲師 東家美

 

一、「狸」

 

一、「弥作の鎌腹」

 

(以下、一太郎さんの浪曲の素晴らしさを、たくさんの方に知ってもらいたい気持ちと、自分の記憶にも残すため、「赤坂で浪曲ブログ」さんから、その浪曲の内容について、お借りして、お書きします。)

 

「狸」は、本所七不思議の置行堀を取り入れ、「置いてけ」の犯人探しで捕まった雌狸を先妻の墓参帰りの小宮山左膳が助ける。

 

左膳は後妻とその愛人中村源次郎に小梅で斬殺され、息子と下僕の八蔵が敵討ちをするのをその狸と眷属が手助けして恩返しするという内容で、一太郎さんの節回しや声が伸びやかで、美さんの三味線の音色がとてもマッチしていました。

 

また、、「弥作の鎌腹」は、高崎城下にほど近い下新田中村の百姓弥作は代官宮崎六太夫から呼び出しを受け、弥作が行ってみると、代官は娘さとを連れ弥作方の軒下で雨宿りしたところ、麦片付けの際中だったが手伝いをしていた若侍は誰だと問われる。

 

神崎家へ養子に行った弟の与五郎だと答えると、麦片付けなど嫌がらない心構えが気に入ったし、娘も惚れていると代官は言い「娘の婿に」と言う。

 

弥作は「話をつけて差し上げます。兄に背くような人間ではない。まとまらないようなら首を差し上げる」と即答し、それなら婿を迎える用意をすると代官は言い話が決まる。

 

    集まりがあっても今は一番下座だがこれからは代官の婿の父親だからずっと上座だと大喜びしながら帰る。
 
    帰って与五郎に話すと「二度の主取りが決まった」からと与五郎は断る。
 
まとまらなかったら首を差し上げると言ったことを思い出し、弥作は「五万三千石は潰れ今は痩せ浪人。兄貴頼む」と言ったではないか、と縁切りを言い渡す。
 
やむなく与五郎は仇討ちの覚悟を兄弥作に話し、「あなたの言葉に従って代官の婿になったら、いざという時に間に合わない。そうすると卑怯者、裏切り者と末代までの恥となる。」と許しを乞い、弥作がそれならわかった、すぐにここを立ち退き江戸へ行けと助言する。
 
    すると「話は聞いた。これから吉良の館へ御注進」と代官の声がする。
 
与五郎は驚くが、弥作は自分に任せろと火縄銃と鎌を持って代官の後を追う。代官が田圃伝いに走り去るのを弥作は撃ち、弾は見事に背筋を貫く。弥作は代官の死を確かめ、鎌を腹に突き立てる。
 
    「頼りない兄だったが最後にお前の力になれた。罪は俺が背負っていくからお前は見事に本懐を遂げてくれ」と弥作は与五郎に言い、早く早くと急き立てる兄の言葉に手を合わせ涙を流しながら与五郎は走り去るという、忠節の陰の物語。
 
この双方向の兄弟愛あふれる浪曲に、人の心の機微、その深みや無常さなどをあらためて感じました。
 
 
終演後、僕はすぐ店に戻り、店の営業をしたのだけれど、開場での懇親会を終えた後に、いつものように、一太郎さんや美さんが食事に来て下さり、楽しいお話をさせていただきました。
 
今回、会の仲入りの時に、松戸の幻の梨と言われている、かおり梨を、会場の皆さんに、お2人が、振舞ってくれて、本当に瑞々しく甘くて歯ごたえがあって、とても美味しくいただき、ま

、お店でもいただけましたので、その香り豊かな梨を、子供たちにも食べてもらうことが出来ました。

 

 

なお、今月は、3年連続、岩手県での3日間の浪曲会も控えているそうですが、一太郎さん、美さんの、益々多方面でのご活躍を、心から願っております。