うーん、核戦争によって地球が、特に日本が壊滅するという話なのに、無味無臭、別に何の感慨も浮かんでこないクソ映画です。

 

うーん。なぜ、こんな映画を作ったのか。製作当時は米ソの冷戦状況がリアルに危機感を募らせてたんだとは思いますが、なんともはや。

東宝お得意の特撮かな、と思うと、かなりガッカリ。

基本的には現実路線で話が進むので、あんまり画面的に楽しいこと、面白いことは起こらない。

途中何度かサービス的に戦闘機とか爆破シーンは出てきますけどね。

まあ、この映画はラストの大破壊シーンが全てなのかもしれませんが、ここまで特撮をケチったんだからラストはもっとドッカンドッカン来てほしかった。

それに、最後は溶岩みたいなものが覆ってて戦争というより自然災害みたいで焦点ずれてる。

 

つまり、特撮映画としてはダメです。

では、いわゆる「シミュレーション映画」として、もし、第3次世界大戦が起きたら・・・というifの映画としても、同様にクソ。一応、各国の首脳みたいな奴らは出てくるけど、やりとりにまったくリアル感がない。

世界大戦っつてんのに、日本政府は日本人としか会議してない。これが怪獣映画ならそれでもいいけど、世界大戦をわざわざテーマにしてんのに、なにやってんの?

 

さらにこの映画を中途半端なモノにしてる要因が、主人公を市井の人々にしたことである。

つまり、彼らはただの子羊なのだ。世界大戦に対して何の干渉もできないのである。ただ、戦争が起きるか起きないか、見守るだけ。いざ開戦しても、ただただおびえるのみ。まったく映画的ではない。

いや、映画的にすることもできる。開戦間近の状況での人間ドラマである。

しかし、日本映画にそんなドラマを描くことはできないことは私が一番分かっている。そのドラマ部分もまったくリアルさがなく、最後の大爆破シーンにおいて、たったの一人も人の死が描かれない。

つまり、それまで散々市井の人々を出してきたのに、そいつらの断末魔が描かれないって、どゆこと?なんのためのドラマだったの?バカじゃねえの。死ね。