思い出の点がつながると・・・・・・ | トナカイの独り言

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独り言です。トナカイの…。

 近頃わたしはズームを使った講座を主催しています。その内容はスキーから水泳、そして芸術に至るまで・・・・・・。そこに、さまざまな講師のみなさまが参加してくださっています。こうしたゲストをお招きした講座の他に、プライベートレッスンもおこなっていますが、こちらは希にしかお問合せをいただけないのが現状です。

 

 そんな人気のないプライベートレッスンに、珍しくお申込みいただき、しかもスキーについてではなく、水泳でもなく、 「英語の勉強の仕方について教えて欲しい」 というお客様がいらっしゃいました。懐かしいMさんです。お問い合わせを受けた時、すぐに彼を思い出しました。

 

 十年くらい前から数年に渡り、時々レッスンにご参加いただきました。しかし、仕事の関係で遠くに移動されて、もう七年くらいはお会いしていなかった方です。


 彼を良く覚えている理由は、二つありました。

 まず第一にスキーとトランポリン、そして水泳という異なった分野を指導させていただいたからです。

 もう一つの理由は、故・平光雄先生がゲストとなった水泳レッスンに参加してくださったからです。この時のイメージが深くわたしに残っていたのです。
 

 この水泳レッスンでわたしは、初めて平先生をゲストとしてお招きしました。
 ですから、まだまだ先生の真髄を知らなかった頃の話です。

 この講座で、先生はこんなお話しをしてくださいました。

 まず、「笑いの力」 について。

 心の底からの笑いが、想像できないほどの力を持つことを教えてくれました。
 それから、今やわたしのスクールでも常時使わせていただいている上達曲線について説明されました。これを知らないと、すぐ自分と他人を比較してしまいます。比較にはマイナス面が多くあるため、それらも説明してくださいました。
 次に、これまたわたしのスクールで知らない人はいない 「目玉おやじ」 の話をしてくれました。目玉おやじは 「もう一人の自分」 であり、自分が自分に感じる 「自己評価」 と関係しているという話をしてくださいました。
 次に、これもエフ-スタイルなら知らない者のいない 「ウメボシマンになるな」 という話も・・・・・・。

 他にもいくつかのテーマを話してくださり、その語り口と内容が合わさり、参加者全員が大きな感動を覚えたのです。


 

 この時、平先生のすぐ隣に座り、先生の話に心から聴き入っているMさんの姿が、わたしの胸に深く刻み込まれています。平先生を思い出すとき、しばしばこのシーンが心に浮かぶからです。

 

 ふり返ってみると、平先生の講座をこうして直に受けるチャンスを持たれた方は、とても貴重な経験を持たれたと信じられます。
 平先生に教えを受けた子どもたちは数知れないほどいるでしょう。三十年以上も、最前線で教えてこられた方ですから。しかし 「先生と生徒」 という関係でなく、対等な大人として彼の講座を受けた人の数は、それほど多くないのではないでしょうか。

 わたしは平先生をゲストに招くことで、そうした貴重な経験を重ねさせていただきました。ほんとうに幸運なことです。

 彼の講座は、ほんとうに魅力的でした。
 その理由は、彼の人柄や信念の魅力だけではなく、「教師は話のプロであるべき」 という彼の努力のたまものでもありました。話すことを、わたしたちがスキーやピアノの練習をするように、本気で磨き上げられたからです。
 

 彼の講座が、わたしたちの中に生きているだけでなく、それを引き継いでくれた生徒の中から、ふたたびわたしにレッスンの依頼があることを、ほんとうに嬉しく感じました。
 平先生の信念が、こうして生徒の中に生き続け、それを携えながら、ふたたびわたしのレッスンに循環してくれたのです。スティーブ・ジョブズの Connecting Dots のような縁を、感じることのできたズームレッスンでした。
 ご受講頂いたMさん、ほんとうにありがとうございました。
 また、ぜひお声を掛けてください。