どこまで確かな話か分かりませんが、新型コロナウイルスで外出制限が続いたら、北京に青空が広がったと聞きました。中国の大気汚染が、大きく改善されているというのです。
わたしはスキーヤーなので、北京や中国の大気汚染と聞くと、すぐに黄砂を思い出します。黄砂は、中国の砂漠化した砂や汚染物質が、風(ジェット気流)で日本に流されて起こります。
黄砂という現象は、一九八十年代にもありましたが、ほとんど四月以降に限られていました。ところがここ数年黄砂は、平気で二月からやってきます。時には、純白の雪が、一月下旬に茶色く染まります。ですから中国の大気汚染は、日本のスキー事情に大きな影響力を持っているのです。
黄砂で黒くなると、融雪スピードは一気に高くなります。
加えて降雪量も、ここ数年、明かに少なくなっていますし、一月や二月に降る雨の量も増えています。
エビデンスを明確にするのは難しいかもしれませんが、氷河の後退は世界中で観られる現象のようです。
三十年から四十年前にかけて、毎年撮影をさせていただいたニュージーランドのタスマン氷河も、わたしが滑っていた頃に比べて、大きく後退したと聞きました。
声高に地球温暖化を叫ぶ方やグループには、うさんくさい人たちがたくさんいます。地球温暖化をビジネス化したり、政治の手段として利用する人たちです。しかし、残念なことに、地球全体としての温暖化は、もはや否定しようがない事実なのではないでしょうか。
小学校の夏休みの宿題に、毎日温度を計るというものがありました。
記憶を呼び起こしてみると、三十度を超す日はとても熱い日で、三十三度ともなればアイスクリームを食べたくなったことを覚えています。しかし三十度を超える日は、月の半分ほどだったのでは・・・・・・。これは群馬県高崎市の話ですから、今なら月に数日は四十度近い気温となり、月の半分くらいが三十五度を超えているところの話です。
わたしの家系は、ひいひいおじいさんの時代から、カルフォルニアに住んでいます。そんな彼らから、ここ数年毎年のように山火事のニュースを聞きます。それも想像を絶するほど巨大な火災の話です。親族たちはもう百年もカルフォルニアに住んでいますが、わたしが若い頃、山火事の話など聞いたことはありませんでした。
長野市は昨年、台風十九号に襲われ、千曲川が決壊し、大きな被害を被りました。わたしの友人や親戚も、何家族か床下浸水や床上浸水に合いました。あれだけ巨大な堤防が決壊したのですから、その雨の量と水の力たるや、考えるだけで恐ろしいものです。
千曲川は何度も氾濫して来ました。が、その度に、次こそ完全に防ごうという気概で復興を続けてきました。ですから、昨年の雨量は数十年に一度というレベルを超えて、数百年に一度という激しさに達していました。
この数百年に一度という激しい雨を思う時、数年前アメリカを襲ったハリケーン・ハービーのニュースを思い出します。確かこのハリケーンは、五十万年に一度という激烈なものだったと聞きました。
五十万年に一度のハリケーンや数百年に一度の大雨が、ここ数年、地球上で頻繁に発生しています。もちろん日本でも百年に一度を超える雨が、頻繁に起こっています。普通はもはや平常ではなく、異常が当たり前に起こるようになりました。
世界中で頻発する殺人的な熱波。
すぐそこに迫っている世界的な飢餓。
両極の氷が溶け、水没する多くの大都市。
マイクロプラスティックで溢れかえる海。
温暖化でグローバル化する感染症。
どれもSFの世界ではありません。
すでに数十年前から、温暖化によるウイルスの変異が予想されていました。
そんな中で、前代未聞の新型コロナウイルスの世界的蔓延が起こりました。
その結果、多くの都市がロックダウンされ、外出制限がかかり、その副作用として、大気汚染が改善されています。
エネルギー消費も大幅に抑制されました。
エネルギー消費は、そのまま二酸化炭素排出量につながっています。
より良い未来を見つめるなら、コロナウイルスの社会にもたらした変化を利用して、今こそ環境問題に本格的に取り組むべきではないでしょうか。
パリ協定で約束された内容を実現するために、何が必要かを、もう一度世界中で再検討し、実行に移すべきです。
世界を動かしているのはあくまでも政治。ですから今こそ、利益や国益を二の次にして、全世界の政治家のみなさま、どうか地球そのものの健康について考え、具体策を出し、実行してください。
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