「なんで毎朝、こんなに早いんだろう」 と、二階の寝室で何度もなんどもあくびを繰り返しながら、まだふとんに入っていたいのに、お父さんにふとんから連れ出されるのです。そして寝室のドアは閉められ、階下へと下ろされてしまいます。

お父さんとお母さんは起きるとすぐにコンピューターと呼ばれる黒い機械のボタンを押して、なにやら夢中でやりはじめます。
その間にシロはうろうろしたり、足下にすり付いて 「ごはんは?」 などと鳴いてみますが、いつも相手にされません。
しばらくすると、お母さんが黒い箱の画面を閉じ、自分たちのごはんの支度をし、次にシロの分を用意してくれます。
「わ~ぃ!」
シロが食べ終わる頃、お父さんも仕事部屋から出て来て、お母さんと一緒に朝ごはんを食べます。ちょうどその頃、シロはトイレに行きたくなり、一度外に出ます。でも外はとても寒いので、用が済むとすぐに戻ってきます。

しばらくすると、お母さんが仕事に出かけます。
だから、お見送りと 「もしかしたら一緒に連れて行ってくれるかも」 という思いで、一緒に外にでます。でも、まだ連れていってもらったことはありません。
お母さんが出かけると、お父さんはもう一度コンピューターに向かってしまいます。
そこで、シロはお父さんの書斎をうろうろすることにします。
本棚に載ったり、本を物色したりします。

そろそろ周りの家の人たちが起きる時間になり、ふつうならお父さんはスキー場に行く支度をします。スキー場に行くなら、どうしても一緒に行きたいので、車に飛び乗らないといけません。そうでないと、家に一人ぼっちにされてしまうからです。
昨日も置いてきぼりをくわされ、夕方まで一人ぼっちになってしまいました。
でも、どうも今日はスキー場には行かないようです。そこで、少しゆっくりしようとお気に入りの場所に入り込んでみます。
お父さんが大好きな本の上です。

静かにしているのに飽きると、お父さんが尊敬する方とにらめっこして遊んでみます。
にらめっこしているうちに、彼の顔がとても可愛くみえてしまい、額のあたりをぺろりとなめてしまいました。すると、「こらっ」 とお父さん。
ベートーヴェンさん、ごめんなさい。

お昼まえにお母さんが仕事から帰ってきました。
こんな日は二人して泳ぎに行くのです。
だから、また置いていかれないようにしっかり見極めなければいけません。
水着の用意をしはじめた頃から、しっかり足下にくっついて動くのです。
二人が車の方に向かったら、できるだけそばに寄り、ドアの開くのをしっかり待ちます。そして、ドアを開けた瞬間、車に飛び乗ります。
「一緒に連れてって!」
ここで二人がトイレを持ってきてくれたら、もう安心。一緒にスイミングスクールまで行くことができるのです(^O^)/
「わ~ぃ!」

スイミングに到着すると、まずシロたんとクロたんにご挨拶します。
シロタンは少しお姉さんで、クロたんは少しお兄さんです。ちょっと怖くて大きな黒もいますが、近寄らなければ大丈夫です。

挨拶をしている時、今日はスイミングの事務所で待っていることになりました。シロたんやクロたんと一緒です。
「じゃれたり、遊んだりできる。わ~ぃ」
お父さんとお母さんが泳ぎ終わると、遅いお昼を食べて、白馬に帰ります。
「今日はお散歩に連れて行ってくれるかな?」
シロはお散歩が大好きです。
「シロ、お散歩にいくか?」
お父さんが聴いてくれました。
「わ~ぃ!」
お散歩していると、向こうからワンちゃんが来ます。
だから、しばらく樹に登ってようすを見ます。

無事に行きすぎました。
樹から降りて、急いでお母さんを追い掛けます。
気が向くと、時々お父さんが松ぼっくりを投げてくれます。
シロはそれを追い掛けるのが、大好きです。
家に帰ってくると、また二人は黒い機械に向かって何かしはじめます。
シロはぼおーっと、外を観てすごすことにします。

こうして夜になります。
シロは、時々焚かれる暖炉が大好きです。
しばらく火を見つめます。

そうしているうちに暖かくて、気持ちよくて、眠くなってしまいます。
今日は置いてきぼりにされず、一日中一緒にいられて幸せな一日でした。
明日も置いていかれませんように・・・・・・。
明日は大好きなお風呂にも入れてもらえますように・・・・・・。

シロのとある一日でした。