いろいろな出来事が続いて、なかなかこの本について書くことができませんでした。
クラシックジャーナル044号のタイトルは 『特集は、ピアニスト』 。
さまざまな方が、古今東西の有名ピアニストについて書いておられます。
わたしもその一角で 『ケンプ』 について書かせていただきました。
クラシックジャーナル 044 特集は、ピアニスト。

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自分の原稿を読み返して、いくつかのことに気づきました。
まず、客観的であろうとしすぎて、自分の想いをうまく表現できなかったこと…。
ケンプに対する思い入れが深すぎて、どう書いてよいのか迷いが多かったこと…、などなど。
ほんとうに大切な人について書くのは難しいものですね。
まさに、想いが空回りしてしまいました。
…ということで、わたしのエッセイにはいろいろな問題がありますが、ケンプの音楽には手放しで素晴らしいものが多いことをここに書いておきます。
ケンプの実演に、学生時代かなり通いました。
そして、CDもたくさん聴いてきました。
そんな彼の録音のなかで、わたしが惹かれるのはスタジオ録音された晩年のものたちです。
ケンプのベートーヴェンは今でも有名ですね。そんなケンプですが、晩年になればなるほど非常にロマンティックな調べを奏でるようになります。そんな演奏の最たるものとして、ぜひシューベルトやシューマンを聴いてみてください。
近頃聴き直して、ケンプの溢れるばかりのロマンティシズムを再確認した演奏をあげておきましょう。
シューベルト:4つの即興曲/ケンプ(ヴィルヘルム)

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『特集は、ピアニスト』 に友人の船倉さんが、『ブレンデル』 について書かれています。
こちらは、わたしのエッセイと異なり、素晴らしい出来映えです。
リストのロ短調ソナタについての部分など、興味深く読まさせていただきました。
わたしもピアノを弾きます。
ただ49才の怪我で右手首の正中神経を切断してしまい、なかなか右手が動きません。不思議なことに今でもゆっくりですが、回復はしているようです。怪我の三年後にはまったくできなかったトリルが、辿々しいですが、つい近頃できるように戻ってきました。
かつてのように曲を弾くことはできませんが、今でもピアノは大好きです。
ケンプに限らず、さまざまなピアノ演奏のなかで、近頃もっとも感動したのは、この録音です。
ベートーヴェン:「エロイカ」の主題による15の変奏曲とフーガ変ホ長調 (Beethoven,.../ベートーヴェン

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エロイカ変奏曲だけでなく、3曲すべてが素晴らしい演奏です。
ゲルバーにはぜひもう一度、ブラームスの協奏曲第1番を録音してもらいたいものです。
ピアノという楽器は、たった一人でオーケストラのような音楽を奏でることができます。
ものすごい可能性を持った楽器です。
もっと一般のみなさんが、レベルを問わずにピアノを弾き、娘さんや息子さん、お母さんやお父さんの伴奏で歌を歌ったり、みんなで好きな曲を弾き合ったりできたら、とても楽しいでしょうね。
『特集は、ピアニスト』 を、ぜひお読み下さい。