大人の水泳教室 | トナカイの独り言
2009年07月02日(木)

大人の水泳教室

テーマ:水泳の話

 昨日に続き、水泳の本の話です。

 もう一年以上前に撮影した本が、ようやく書店に並びました。

 題して『大人の水泳教室』、副題は『楽しみながら、もっと速く、もっと長く』です。


 さまざまな事情から撮影を昨年の五月におこなったもの。

 内容も4種目に渡る技術中心の本です。

 撮影は順調に終わったはずだったのですが、蓋を開けてみると、二つ問題が出てきました。


 一つはプールの水が透明度に欠け、写真がクリアでないという問題。

 もう一つは設定した読者に対して、モデルのみなさんが若々しすぎるという批判がでたことです。


 モデルのほとんどが実際にマスターズ水泳で泳いでいる人で、それほど若いとも云えません。しかし、見た目が若すぎるという批判がでました。若すぎる中に自分も入っていたため、嬉しいような、悲しいような気持ちになりました。


 結局、撮影からおよそ一年後に再度撮影しようということに…。しかし、モデルのみなさん全員が集まることは不可能で、新たなメンバーを加えて撮影をやることになりました。

 確かに再撮された映像はたいへんクリアで美しいです。


 こうした紆余曲折から、ようやく生まれた本が『大人の水泳教室』です。

 著者としては産みの苦しみのようなものを強く感じました。


 しかし、できあがった本を観ると、自分で云うのもおかしいですが、よいものになったと感じています。

 当初の撮影予定では参加できなかった現世界チャンピオンの松本弘さんが、再撮で参加して頂けたことも大きな魅力として加わったと感じています。



 松本さんは70才代になっても、まだ自己ベストを更新し続けているスーパースイマーです。

 先日もご夫妻で新潟県マスターズに参加され、素晴らしい泳ぎを披露されました。


 松本さんを見ていると、人間の不思議を感じます。

 70才をすぎても、水泳に夢中で、好奇心や研究心に満ちています。努力の大切さを理解しつつも、「過ぎたるは及ばざるがごとし」の意味を、十分に理解されています。


 オリンピックや世界選手権、ワールドカップという舞台に立つ人のほとんどが、幼少時より英才教育を受けてきた人です。つまり気が付いたら、名選手だった人ばかりです。

 こうした傾向は競技が高度化すればするほど顕著になり、小学生や中学生で一流という子どもたちが現れます。

 子どもが素晴らしい選手であることには、輝かしい面もありますが、危険な面もあるのです。

 まずスポーツを選んだのが、ほとんどの場合、本人ではないということ。多くは、親がそのスポーツを選び、やらせているのです。その場合子どもが、与えられたスポーツを好きになればいいのですが、そうでない場合も多々観られるのです。

 幼少時の英才教育で、まるで動物を訓練するようにして作り上げられた選手たちを、わたしは観てきました。

 ベートーヴェンやモーツァルトを彷彿とさせるような子どもたちもいます。

 この問題はもっともっと突っ込んで書いてみたいところ。しかし、今日は『大人の水泳教室』の話です。


 マスターズスイマーの素晴らしいところは、「自分が泳ぎたいから泳ぐ人たち」によって、世界が創られていることです。

 ほとんどの方が家庭を持ち、一家を支えつつ、自分の時間とお金を生み出して泳いでいらっしゃいます。誰からも強制された訳でなく、自発的にその厳しさを選んだ人たちが、中心にいるのです。

 この『大人の水泳教室』のモデルのみなさんも、そんなマスターズスイマーのみなさんです。


 かつて全日本選手権に優勝したスイマーから、40才近くなって初めて泳ぎはじめたスイマーまで、それぞれ異なった過去を持ち、異なった理由で泳いでいるみなさん。泳いでいるという事実だけが、みんな一緒。そんなモデルのみなさんに参加して頂きました。


 水泳の技術だけでなく、『泳ぐ意味』のようなものを、どこかで表現したかったです。

 マスターズ水泳でも、記録をめざしたら、たいへんな努力が必要になります。

 トレーニングや大会参加のために時間的な都合をつけ、強い意志で精力をつぎ込まなければいけません。また、金銭的余裕も必要になるでしょう。

 たくさんのマスターズスイマーが日々、苦しさに耐え、泳ぎ続けているのです。

 そんな水泳の不思議な魅力を現してみたい。

 そう願って原稿を書いた本です。


大人の水泳教室 (コツがわかる本)/角皆 優人

¥1,575 Amazon.co.jp



 映像を下に載せさせていただきます。

 トナカイの独り言-Swim


 水泳の本なら、次はバタフライを創ってみたいです。

 そして早く、『モーグル』や『不整地』で、スキー関係の本を書ける日が来ることを、心から祈っています。

 

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