心残り… | トナカイの独り言
2008年02月14日(木)

心残り…

テーマ:まじめな話

 社くんに初めて会ったのはもう十数年前になるだろうか?

 その頃の彼は意欲的なモーグルスキーヤーで、公認大会に出場している選手だった。

 やがて、全日本選手権で名前が上がる選手へと成長し、白馬を代表するモーグルスキーヤーの一人となった。

 よくわたしのスクールを手伝ってくれたりもした。

 スキーだけでなく、空手でも素晴らしい戦績を持っているアスリートである。

 彼についてはスポーツドクターの望月先生も書かれているので、ぜひ読んで欲しい。

 http://ameblo.jp/kazu-spodoc/entry-10071967962.html


 五年以上、彼とは会っていなかった。

 そんな彼が、ある日、突然電話をくれたのだ。

「もう一度、スキーがしたいんです」

 それから数週間がすぎ、わたしは毎日彼と滑っている。一緒にコース整備をしたり、モーグルのトレーニングをしたりしている。


 今朝、ちょっとした手違いで、モーグルコースが消えてしまった。そのため、彼と一緒にコースを造り始めることになった。

 かつて一緒にコースを造ったゲレンデで、彼と一緒に滑っていると、なぜか不思議な気がしてきた。

 今の彼には奥さまも子どももいる。しかし、昔からずっと一緒に滑っているように感じられてならなかった。


 自分が二十代の時、わたしはあるアクロ(バレエ)の技をやりたくてたまらなかった。

 その技に憧れていた。

 それは前方宙返り一回半ひねりでルーディという技だった。

 調子が良いと、三回に一回くらいできた。しかし、調子が悪いと、いくらやってもダメだった。

 三十代の初め、一度引退を決意したとき、心残りがたくさんあったけれど、ルーディはその最たるものの一つだったかもしれない。

 45才を期に現役復帰したとき、いちばん練習したのもそのルーディだった。夏から陸上トレーニングを始め、秋になる頃には、毎日公園にストックを持って出かけたものだ。

 世界で最後となったアクロの全日本選手権で、ルーディを成功させた時のことを、今でもよく覚えている。

 きっと強い心残りが、エネルギーとなったのだ。


 社君の心残りは、都会で成功しつつあった彼を、もう一度白馬に連れ戻した。

 そして、ルーディに対する心残りは15年を経て、わたしを全日本選手権に連れ戻した。

 水泳への心残りから、50才を期に復帰することにもなった。


 今わたしの心にある大きな心残りは、これからわたしをどこに連れて行くのだろうか。

 そして、あなたの心残りは、あなたをどこに連れて行くのだろうか。


 心残りが、素晴らしい結末へとつながるよう、努めたいと思う。



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