「ここ?ここって…?」
チャンミンに指示されたように車を走らせ、とある店の駐車場に車を停めた。
ピンク色の壁の建物。
見るからに…女性か好みそうな店に見える。
「ここはね、ユノが大好きなケーキ屋さん!」
「ケーキ屋?」
「そう!しかも食べ放題!」
「食べ放題?!」
「行こう、ユノっ!」
確かに甘い物が大好きな俺。
けれどケーキの食べ放題なんて来たことがない。
そんなに沢山食べれるものなのか不安を抱えたまま、
俺よりも嬉しそうなチャンミンを追いかけるように店内に入った。
「わっ!女の人ばかり!」
「本当だ…男は俺たちだけじゃん」
「ユノ、嫌?」
チャンミンが一生懸命考えてくれた事に嫌だなんて思わない。
「嫌じゃないさ。
凄く甘いいい匂いがするよ。」
「本当?なら行こう!」
定員さんに案内され、
席に着く。
周りのお客さんがクスクス笑っているけど、
チャンミンの嬉しそうな顔を見たら、恥ずかしさなんて飛んでしまう。
「一回一人3つまでだよ。
このお皿を持って、あそこで注文して、ケーキを乗せてもらうんだ」
「3つね。迷いそうだな」
「迷うことなんてないよ、全部食べたらいいんだ」
「ぜ、全部?!」
「行こう、ユノ!」
お皿を持って歩くチャンミンの後を追う。
「全部って…20種類くらいあるぞ」
「食べれるかな…ふふふ」
嬉しそうに笑うチャンミンと一緒に好きなケーキを選び、席に戻った。
「いただきます!
あ、時間は60分だからね!」
「60分も?!食べ続けられるかなあ」
「元を取るには最低6個は食べないとね!いただきまーす!」
ショートケーキの半分をフォークでカットし、頬張るチャンミン。
「よし!俺も!いただきまーす!」
可愛い笑顔につられ、
沢山のケーキを食べた。