「シャーロックホームズの功績」はシャーロック・ホームズのパスティシュの中でも古典と言えるでしょう。
 コナン・ドイルの子息である、アドリアン・コナン・ドイルと本格派ミステリの巨匠のひとりに数えられ、熱心なホームズのファンであった、J・ディクスン・カーの共著となっています。
 あくまで、ドイルの「聖典」のスタイルに忠実に書かれた作品はホームズが蘇ったようでファンにはたまりません。
 また、ワトスン先生が聖典の中で言及しながら、記録されていない「語られざる物語」を下敷きにしているのもうれしい短編集です。
 しかし、密室と奇抜なトリックで知られたカーの作品には、やはり、奇妙なはじまり方をしている事件があって、カーらしいところもみられます。
 後々のホームズ物によくあるように変なデフォルメもなく、安心して読めるホームズの贋作と言えます。
 ただ問題は…。早川ミステリのこの本が絶版になっていることです。オークションでも高値になっています。でも、図書館にはあると思いますのでぜひ、探してください。

シャーロックホームズの功績 (ハヤカワ・ミステリ 450)/アドリアン・コナン・ドイル

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