昨日は、私の祖母が43歳で
この世とお別れした日でした
昭和23年9月14日。
祖母は まだ20歳と17歳と13歳の娘を遺して
この世を去らなければなりませんでした
危篤の知らせを受けた末の叔母が
祖母のベッドにしがみつき
かーさん!かーさん!と泣いてすがったら
すっ と手を叔母の頭に置いて
撫でながら
泣くんでない……泣くんでない……
母さん大丈夫だから
と 母にしか聞き取れない か細い声でそう言ったあと
意識が遠のいていったと 母が話してくれた
祖父は
妾と暮らしていた
それが 祖母にとって どれほど辛く
どれほど悲しかったことか……
いつ目を落とすかわからない状態の時
病室に飛び込んできた祖父が
祖母の名前を呼んで どうした!
と叫んだら
祖母は意識がないはずなのに
祖父の方に向き直って
薄っすらと目を開けたそうだ
そして それきり
祖母は 逝ってしまった
遠い昔に亡くなって
私は祖母を知らない
なのに 祖母の事を聞かされるたび
胸が苦しくなり涙が出てくる
高校の時仲良くなった友人の家にお邪魔したとき
友人のお母さんに
おばあちゃんは?
と聞かれ 祖父は再婚してて 私が生まれたときにはおばあちゃんだったので
ふたりとも元気です!と言うと
あ、そう…? と言われた
あとから友人には 母のほうの祖母はホントの祖母じゃないんだよね……
と話をした
友人のお母さんは イタコという修行をした人で
私には、祖母がついてたそうだ
私が友人の家にお邪魔したとき
祖母がついていて
だから 私に聞いたのだそう
その事を友人から聞いて
母に話したら
えっ! としばらく絶句したあと
母さんが守ってくれてるんだね……
と、涙ぐんでいた
友人のお母さんは
こーしちゃんには色情の念がある。
これはおばあちゃんだね。おばあちゃんが色情からこーしちゃんを守ってるね。 こーしちゃんが色情ということじゃないよ? 男女の揉め事から、こーしちゃんを守ってるってことだよ
だからこーしちゃんは男女の揉め事なく過ごしていけると思うよ
だそう……
母にはこの事は話さなかった
でも 私は祖母がついてて
守ってくれてる
そう思ったら とても嬉しくなった
祖母が亡くなった43歳と同じ年齢のとき
私は子宮を摘出する手術をした
そのあと 48歳で 乳癌になった
母は 仏壇に毎日お願いしてたそうだ
私が癌になったとき
長女は22歳 次女は20歳 三女は16歳
3人の娘をおいて 私は死ねない
自分が死ぬことは何も嫌じゃなかった
人は必ず死ぬものだから
でも今じゃない まだ成人してない三女がいる
このこたちを まだ未来が決まってない三人を遺して 死ぬわけにいかないのに
そう思って 数日は 夜中に声を殺して泣いた
きっと 祖母も同じ気持ちだっただろうな 祖母もこうして 娘たちの事を思い 泣いたんだろうか……
そんなことを思った
あれから13年
祖母が 私を救ってくれたんだろうな
祖母のおかげで
私は生きていられるんだと思って
昨日の祥月命日 たくさんの花をお供えした
実家の居間の食卓テーブルの上に
実家の庭に咲いてた
秋明菊
たくさん咲いてたらほとけさんに供えたかったんだけど
なぜか1輪づつしか咲かなくて……
と義妹
私も 祖母のためにも 元気で頑張らないとな……
そんな気持ちになりました
シハルモニ……ノムコマウォヨ
(お祖母ちゃん ほんとにありがとう)
トップネ ナァ ケンチャナヨ
(おかげで私は大丈夫よ!)
シハルモニ…… サランヘ〜!❣
(お祖母ちゃん!愛してる!)
