ヒグマ | こーしのひそひそ話

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乳癌に罹患 心臓弁膜症 と病気持ちですが 心までは病気持ちではありません!明るく毎日生きてくための吐き出し!北海道で生まれ育った還暦ばーさんのぐだぐだブログっす



私が小学二年生の時。


アイヌのおばあさんが 行方不明になったと騒ぎになりました。


そのおばあさんは、春に山菜を採りに

神社の裏山(通称  神社山)へ行ったそうです。

私が7歳の時なので いまから51年前です。


あの頃の神社山は、神社以外、なにもなく(あったのかもしれないけど とにかく神社より奥へ行ったことがない)


今のように公園としての設備もなくて

先生や、親から

絶対に一人で 入ってはいけない、恐ろしいことになる、と言われてました。

年に一度のお祭りの時ですら、

暗くなる前に帰るよう  何度も何度も 念をおされるほど、治安がよくない場所でした。

シンナーの入った袋が何個も見つかったり、


女性が連れ込まれ  強姦されることもたくさんあったからです。

実は、戦争後すぐに この街に米軍が入っていました。


そのとき、お酒に酔った米軍の兵士が


そういうことをしてたそうです。


戦争に負けた日本人を  米軍は、猿以下に見ていたのでしょう。

日本人女性が強姦されても


まともに取り合ってくれなかったそうです。


そんな風潮があった街だから  米軍が撤退してからも


 そう、言われ続けられていました。


神社山は、連れ込み山、やり山、


やられたかったら一人で夜に行ってこい!

そんな風に昔は言われていた場所でした。



そんな場所で行方不明になったおばあさん。


1967年  今、プールや、スポーツセンターのある場所から ほんの十数メートルのあたりで

ヒグマをみた人がいて  ハンターが出動。

撃ち殺したそうです。

そのヒグマの胃袋から


人の髪の毛が発見され、ヒグマを目撃された辺りを  警察や、消防が徹底して探したところ、


穴の中に 埋められた おばあさんの遺体の一部が発見されました。


ヒグマは、おばあさんを殺したあと

その体を 貯蔵するために穴を掘り、埋めたのです。


そしてお腹がすくと そこへ行って

おばあさんを食べ、


その後、射殺されたということでした。



市営プールのすぐ近くということもあり、私たち市民は本当に驚きました。



私は、記憶してないのですが、母の話では、


ヒグマが目撃されたのが、夏の初めぐらいだったから、プールは、熊が見つかるまで 使用しないことになったとか


でも 目撃情報から2~3日で射殺されたから


ヒグマの不安は無くなったものの、


私たちは そのおばあさんがそこに埋められていた、ということに


怖くなりました。


私は、今でも  スポーツセンターの駐車場に車を止めて


裏から坂を上がり、お祭りの露店まで行く道が 恐ろしくてかないません。



私のようにずっとこの街に暮らしてる人ならわかってることも


今の人たちは知らないんだろうなぁ  と


お祭りになる度に思います。



そのあと、私が16歳ぐらいの時にも


支笏湖の山で 人が行方不明になり、


やはりヒグマに襲われ  ハンターが仕留めたヒグマの腹から


腕や、髪の毛が出てきたそうです。

母の経営する美容室は

環境衛生組合に加入してたため、

銭湯の 店主たちとも会合で一緒になるのですが、

その店主が、ハンターとして、この街でヒグマを何頭も仕留めた人で、

その店主から話を聞いたそうです。


ヒグマの習性を熟知し、その行動パターンをしっかり把握して


挑むそうです。


      父が  支笏湖の山で  スモモの実を採って

その帰り、同僚と車ですれ違ったので、

車を停め、『お前の分、とっておいたぞ!まだあるからたくさん採れ!』と軽口をたたき、かえってきたが、


翌日  その同僚が


『あのスモモの木の近くに車を止めて 木を見たら 熊が木に登ってスモモを食べてた!熊は食べるのに夢中で、こっちに気づいてなかったから そのまま後退りしながら車に戻って 一目散に逃げてきたよ!』

と言われたらしい。




ヒグマは、父がスモモを採ってるあいだ、父がいなくなるのを見ていたのだ



その場所、私は、知ってるが  その話を聞いてから

父も同僚も二度とそこへは行ってない。


旦那が『それ、親父さんにもうスモモ採らせないようにそいつが嘘ついたんじゃねーのか?』

と言うが、その数年後、営林署の職員がそのあたりでヒグマを見かけ、


ハンターが出たが、見失ったということがあった。


これも40年ほど、前の話だ。



札幌の街にヒグマが出た!と大騒ぎになってるけど



ヒグマの通り道に人が宅地造成し、


家を建て、暮らし始めたのだ。



小学校の同級生のおじいさんが

この街のうんと外れで、炭焼き小屋を持っていて  炭を作っていた


そこに小学6年のとき炊事遠足に行ったことがある。


1972年の頃だ。


湧き水があり、川もあり、山の中のきれいな場所だった。



でも 炭焼きしてたおじいさんが  この奥は、熊が出るから  これより奥へは、行ってはならんよ

と教えてくれました。








今   そこは




住宅街と工業地域として  市が開発。

私が17~8歳の頃だ。



そして今やそこは、小学校、中学校もあり


マンションや、別荘地など

一大住宅街となっています。


そこを開発すると聞いた 父たちは、



熊の通り道に家なんて建てたら



熊は知らないから 通ろうとするだろうなぁ


と話してました。案の定


そこに街が出来た頃、熊を目撃したという情報が飛び交いました。



この前の札幌のように


アスファルトの上を ヒグマが爪おとをたてて

走ってたそうです。

あれから40年が経ち、熊も 学習したのか

姿を現さなくなりました。


だけど


ヒグマは 身近に潜む 猛獣です。



けして   かわいくも  愛らしくもありません

臆病なぶん、驚いたら 襲ってきます。



ヒグマは  恐ろしい猛獣。


見かけたら   そのまま  背を向けずに

ゆっくり後退りし、決して 写真を撮ったり

驚かすことのないように

息を潜めて  静かにその場を去ることです。


命が惜しいのなら。


死にたいなら

わぁ!可愛い!写真とろー!とやってください
シャッターの音ですら、ヒグマには、恐ろしい音。

必ず襲ってきます。そして逃げ切れません。走る速さは  車並みですから。


私は、北海道で生まれ、育ちましたが

幸いなことに野生のヒグマには一度も会ってません。


父の教えで


絶対にヒグマの生息圏に入り込むな、ときつく言われたのを守ってるからです。


旦那は 行者にんにく採りや、タケノコ採りなどで山に入りますが


絶対に一人で行きません


人が多いとヒグマが警戒して

出てきません。


北海道に観光にくる人たちは


本当にたくさんいます。



でも   ヒグマによる  凄惨な事件も


北海道には、たくさんあります



そんなことに観光客の人たちが合わずに


無事に帰れることを


願っています。