義父の疑念 | こーしのひそひそ話

こーしのひそひそ話

乳癌に罹患 心臓弁膜症 と病気持ちですが 心までは病気持ちではありません!明るく毎日生きてくための吐き出し!北海道で生まれ育った還暦ばーさんのぐだぐだブログっす

義父は、兄弟が6人いた。

姉、姉、兄、父、妹、弟


そのうち、生きてるのは、父のみ。


他はみんな 鬼籍に入った。



今年91歳の義父、これまで数えきれないほどの お通夜・告別式に出てきた



私が嫁いでまもなく    二番目の姉の旦那さんが亡くなり、葬儀に参列したが

姉は、そのお寺の御住職の虜となり、


(義父いわく、洗脳されてると言う)


持っていた財産のほとんどをお寺のために寄進した



義父がいくら 檀家でも 要求されたまんま、金を出すのはやめろ!と言っても


話せば   今回の建て替えに800万出したの

と話して 義父を呆れさせた


そんなに檀家として寺に注ぎ込んだのだから、姉の葬儀のときには、さぞかし立派で有難いお経を読み上げてくれると思いきや、まったく御粗末な葬儀に  義父は、

呆れ返っていた



義父は、そんなことがありすぎて、葬儀の在り方に疑問を抱くようになった。


戒名だって  坊主が勝手にあの世の名前が必要だとか 見てきたわけでもないのに 何十万もふんだくる口実だ!と怒り、


お通夜・告別式も無駄だ! と言っていた



そこに持ってきての  義母の死




無宗教、神も仏も信じていない義父



当然    何もせんでくれ。



と、義姉たちに話したそうだ。

それは、義母の意思でもあったのだと言う。


私たちが死んだら  なんにもやらなくていい、一晩、そのままにして、次の日 火葬してそれで終わりにして


と。



そしてその遺言通り   検死を受けたまま、一晩、警察署に安置され、



翌日  柩に納められ  火葬場にむかい、


義母は、あっけなく 骨壺に収まった


家族だけで見送った


姉の子供たちは、仕事の休みが取れず、こなかった


うちも長女は、東京だから、こなかった


かかった費用は 葬儀社に頼んだ 柩、死装束一式、火葬場までの運搬、
病院に支払った死亡診断書代(これが三万で、ビックリした)


火葬場で食べた飲食代  


合わせて  約16万ほど。



うちの母親から三万、弟が一万、うちが三万で、うちの旦那の社長から一万


あと、嫁いだ姉が 数枚の香典の袋を持っていたので、

多分、ペイできてるだろう。






誰にも気を使わず   家族だけで とても楽チンな 見送りをした。




これもありかな?



義母は、戒名もない。お位牌も  ない。


そのうち、義父が位牌を作るだろう。



でもその方が 愛しさを感じる。


63年間、連れ添った妻のために 木を削り


磨いて  名前を書く


その作業をしてる姿が目に浮かぶ…………



建具職人だったから  うまく作るだろうな。


出来たら見に行かなきゃ。



あっけなく終わった義母の見送り。



でも寂しさに変わりはないね…………



柩に顎をのせて   顔を見ながら



お母さん、またね、あの世で会おうね!

と私が言ったら  すぐ上の義姉に

こらっ!って言われた。



多分、私も乳ガンを患ってるから


義姉は、叱ってくれたのだろう


順番だからね!と義姉は、笑ってた。



その顔は  義母にそっくりだった………