(きのう、マニラの新市長として宣誓するエラップ)

元映画スターだけあって、なかなか絵になる、おシャレな民族服ですね。

きょうから、エラップはマニラの市長さんです。

ジョセフ・エストラーダ元大統領(愛称エラップ)のマニラ市長就任式が、きのう(日曜日)、マニラシティ・ホールで行われました。

彼は大統領の席から追放、投獄されて以来、12年ぶりに公職に復帰することとなりした。

エラップさんは就任式のスピーチで、どんなことを言ったのでしょうか。

興味を持って、現地メディアをまさぐってみました。

エラップは、公職復帰がよっぽど嬉しかったのか、

「これはマニラ市にとって歴史的なことです。マニラ市は初めて前科者の市長を持つことになった」

と、語りました。自分自身を前科者と表現するというのは世界でも珍しい市長さんですね。

彼のスピーチは続きます。

「南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ元大統領、

マレーシアの元副首相アンワー・イブラヒム氏、

ミャンマーの非暴力民主化運動の女性指導者アウンサンスーチー、

ニノイ・アキノ元フィリピン大統領」

といった世界的指導者の名前を上げ、

「私たちはみんな有罪にされ、投獄された」

と、世界的指導者というのは常にそういう宿命であることを強調。

まさに自分もそうで、人々を貧困から救うためにこの国にとどまったということを説明しました。


最終的な選挙の得票は、

エラップ  34万3993票

リム    30万8544票

と、約3万5000票差でエラップが勝ったんですね。

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マニラをどうしていくかということに関しては、

「汚職との戦いが私の政治の最大の目玉」なんだそうです。

「警察をきれいにする」ことを上げました。警察をマニラの最悪の連中ではなく最高の人たちにするそうです。

「kotong copsは、マニラで余命いくばくもありません」

「kotong cops」はイカサマ警官たちという意味ですね。

そして、マニラの高い貧困率や失業率、および自動車泥棒の多さに言及し、

「We must help the poor, not steal from them.」
(私達は貧困な人々から盗むのではなく、助けなければなりません)

「Here in Manila, Erap’s boss is the poor.」
(ここ、マニラでは、エラップのボスは貧困な人々です)

とジョークをまじえて語りました。

また、犯罪を防止するために、商業施設にCCTV(監視カメラ)の設置を呼びかけました。

「In his first 100 days, Estrada vowed to clear the streets of vendors that cause traffic.」
(最初の100日間で、交通渋滞の原因になっている路上の商人を取り除く)

と言いました。

「My proposal is to have a night market.」
(私の提案は夜のマーケットを持つことです)

また、洪水問題については、水路の掃除を開始すると言いました。

最近、アメリカの有名作家で、大ベストセラー小説『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるダン・ブラウンがマニラを「地獄の門」と呼んだことに対して触れ、

「私にとって、これはモーニングコールです。そう、私たちの叫びでマニラを起こすんです。上昇し、前進するマニラにするんです!」

「Manila is the gateway to the Philippines, the face of the Philippines, the image of the Philippines.」
(マニラはフィリピンへのゲートウェイ。フィリピンの顔、フィリピンのイメージなのです)

などと、述べましたた。

最後に触れたのは福祉について。

マニラの福祉は私にとって一番重要なことです。だから、私の人生最後の命を捧げます。

「Its future is the country’s future.」
(マニラの未来は国の未来です)

と締めくくりました。

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たった一言ですが、「マニラに夜のマーケットを持つ」ということが触れられていました。これはベイウォークのことなのかなと思いました。

警察を浄化するというのはいいことだ。ぜひ、やってもらいたい。

交通渋滞の解消のために、路上の商人を100日以内に一掃するというのはどうかな。信号待ちの時に、路上の商人が何か売りに来るのはイヤではないです。というか、見ていて、頑張ってるなと思うし、いろんなモノを売っていて面白い。

一掃されては、彼らも生活に困るだろうし、貧困対策にはならないよ。

汚職との戦いが自分の政権ということを言ってますが、これは信じられないです。

メトロマニラのサンファン市は、エラップファミリーに牛耳られているんですよ。今回の選挙で愛人で元女優のギア・ゴメスさんを市長にしました。

サンファン市長職は、エラップの長男のジンゴイ・エストラダ、そしてギアさんの息子JVエヘルシトが継承。さらに、愛人が再選されたのですから、エストラダ家の家業のようになっています。

今回の選挙で、自分の孫娘がサンファン市議に当選しました。そうやって身内で固めているのはおいしいものがあるからでは。

マニラ市政にも、サンファン方式を持ち込む可能性があります。

とにかく、今のところはエラップさんの手腕がどんなものなのか、手の内拝見って感じです。


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(カイビガン撮影)

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