■試聴結果

DA502開発当時の音質確認は、Tom's lab試聴室のハイエンド無指向性スピーカーRP123で行ってきたが、製品完成に伴い、他のスピーカーでも細かくチェックすることにした。

 

 

まずは自宅の4Wayスピーカーによる、リファレンス・アンプYAMAHA C-2+B-3との比較試聴。

 

自宅の4Wayスピーカーは高能率・高解像度に拘ったシステムで、Mid Wo以上(160Hz~)を音道に介在物の無いシンプル・ホーンで構成している。
尚、自宅のB-3は、先日ヤマハのサービスセンターにて非常に丁寧にオーバーホールしていただき、渡辺貞夫のSAXや、綾戸智絵のボーカルが、今までになく高解像度で聴くことができ、改めてB-3の潜在能力に関心していた。
C-2+B-3であんなに高解像度に聴こえるので、それ以上ってことは無いかな、と思っていたが、なんと、DA502はC-2+B-3を遥かにしのぐ解像度であることが分かった。
 

 

解像力と能率がより高いスピーカー・システムで聴くことにより差が明確になった。

 

 

次に、S氏宅のスピーカー・システムModel Sを使用しての試聴結果。

 

Model SはTom's labのOrder Made Speaker Systemで、ユーザー(S氏)のオーダー・コンセプトから導き出されたシステム構成の高応答性・高解像度のスピーカー・システム。

 

https://www.tomslab.jp/products/models.html
 

 

DA502のバラック試作時に比べ解像度が増し、ウッドベースの音像がよりくっきり

 

して少し前に出てきた。ただし、チェロの響きが、少し淡泊になった様にも感じた。
 

その後1日平均2時間程度再生しながら1週間経過したところで、チェロの響き
が改善されたことを確認した。このことにより、エージングによる音質改善効果がある
ことを体感した。

 

■販売価格決定

 

当然ながら、膨大な開発経費や製品組立費が発生しているが、これらの費用はS氏と私の“御遊”と割り切り、販売価格への参入を諦めた。特に、音質対策の為の、Kester44を使用した電子部品のソルダリングは、この作業が熟練した技能と膨大な時間が掛かっていることは紛れもない事実。

 

 

ということで、DA502の販売価格は270,000円(税抜)とし、12台のみの限定生産とすることを決定した。