西谷駅と相鉄・東急直通線。 | よねともが気ままに思うブログ

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2023年2月17日に、3月18日開業の相鉄・東急直通線(相鉄新横浜線・東急新横浜線) の詳細ダイヤが遂に発表されました。既報通り、一部時間帯を除いて相鉄本線は東急目黒線と、相鉄いずみ野線は東急東横線との直通運転になり、目黒線⇔相鉄本線、東横線⇔いずみ野線は日中時間帯、1時間に2本の割合で運転されます。また、目黒線系統は目黒線内急行、東横線系統は東横線内急行で運転され、東急新横浜線ではその半数以上が急行運転(日中はほぼ全てが急行) になることも判明しました。


色んなニュースやYouTubeの動画において詳細ダイヤについて取り沙汰されていますが、私が今回着目したいのは、相鉄本線と相鉄新横浜線の分岐駅となる「西谷駅」です。






西谷駅は神奈川県横浜市保土ヶ谷区西谷にある相鉄の駅です。1926年に開業した古株の駅で、長年各停のみしか止まらない小駅でした。2面4線の構内を使って、優等種別の待避が行われていました。駅ホームの上部を東海道新幹線が通るのも一つの特徴です。

そんな西谷駅ですが、変貌を遂げることになりました。2019年に相鉄の悲願とも言える都心直通の第1段階、相鉄・JR直通線が開業し、相鉄沿線から横須賀線・埼京線を経由して大崎・恵比寿・渋谷・新宿に直行で行けるようになり、朝の通勤時間帯は池袋・大宮・川越へも1本で行けるようになりました。西谷駅は本線と直通線の分岐駅となり、合わせて各停のみしか止まらなかった駅が、特急・通勤特急通勤急行快速停車駅に格上げされました。急行のみは通過のままでしたが、特急・通勤特急・通勤急行ならば横浜駅まで一駅で行けるようになり、新宿駅までもおおよそ45分程で到着出来るようになりました。また、新宿方面と横浜方面への同一ホームでの接続が行えるようになりました。また、羽沢横浜国大駅〜西谷駅間のシャトル輸送も早朝・深夜に設定され、「西谷行き」の電車も誕生しました。

そして、2023年3月。相鉄・東急直通線が開業します。これに伴い詳細のダイヤも発表されました。既に東急線方面へ電車を走らせることに伴う、横浜方面への本線削減の軽減策として、横浜駅〜西谷駅間の区間便の設定が発表されていましたが、意外なことに東急線直通の西谷駅発着の電車も設定されることがわかりました。


平日上り。西谷11:22発の和光市行きと11:52発の川越市行きが西谷駅始発。


平日下り。西高島平始発目黒22:20発、西高島平始発目黒22:42発、赤羽岩淵始発目黒23:15発の各停は西谷行き。

土休日上り。西谷8:13発の高島平行きと8:43発の浦和美園行きが西谷駅始発。

土休日下り。和光市始発渋谷9:33発の急行は西谷行き。

上記はあくまで一例で、始発列車だけで数えると、

平日
  • 横浜行き···53本
  • 渋谷行き···1本
  • 和光市行き···3本
  • 川越市行き···2本
  • 西高島平行き···2本
  • 奥沢行き···1本
  • 新横浜行き···1本
土休日
  • 横浜行き···50本
  • 武蔵小杉行き···1本
  • 志木行き···1本
  • 高島平行き···1本
  • 西高島平行き···1本
  • 浦和美園行き···1本
  • 奥沢行き···1本
となっています。目黒線直通だけではなく、東横線直通にも設定されたのは意外でした。

また、これにより通過していた急行は廃止となり、西谷駅には全ての電車が停車するようになります。4年前まで各停しか止まらなかった小さな駅が、7社局直通の重要なキーポイントになる上、東京都内や埼玉県で「西谷」の地名を見れるにまでなるとは、20年前では考えられなかったことでしょう。東海道新幹線が全て停車する新横浜駅までは10分も掛からずに行ける好立地に、渋谷まで40分程、目黒までは急行で35分程で行けてしまい、さらにJR直通線で行けなかった、三田駅・大手町駅といった丸の内近辺の都心部や、都営三田線で水道橋駅(東京ドームの最寄り駅) や巣鴨駅、練馬区の住宅密集地の志村・蓮根・西台・高島平といったベッドタウン、東京メトロ南北線で麻布十番駅や永田町駅(国会議事堂の最寄り駅)、駒込駅や王子駅へ行け、さらに直通する埼玉高速鉄道線で川口市やさいたま市、埼玉スタジアム2002の最寄り駅となる浦和美園駅へ行けます。また、東京メトロ副都心線・東武東上線へも直通し、埼玉県のベッドタウンとなる和光市・朝霞市・志木市・ふじみ野市や、観光都市・川越市に、国営武蔵丘陵森林公園が所在する比企郡滑川町までも1本で行けるようになるなど、交通アクセスが格段に進歩します。

そんな重要なキーポイントとなる西谷駅ですが、周囲に変化は各停停車時代から変わっていません。私は実際、西谷駅に降り立って周囲はどのような街並みなのか、駅はどのような感じなのか、見てきました。





改札口。上部には液晶の列車案内表示が設定されています。これは2019年のJR直通線開業の直前に設置されています。改札機は6機、券売機は2機でした。窓口に駅員は居ましたが、ボタンを押して呼び出す形となっていました。昼過ぎに来たのですが、お客さんはまずまずでした。ただ、ちょうど学校の下校時刻と重なったこともあり、学生が多く利用していたように見受けられました。




南口の駅前です。ロータリーは無く、車が1台しか通れないような道があって、小さな自営の店やデイサービスがありました。あまりお客さんは多く無く、やはり学生がちらほら見られました。





駅前の道を南側に進むと、「西谷商栄会」なる商店街に繋がりました。ブティックや居酒屋などが点在した他、スーパー「マルエツ」と「まいばすけっと」がありました。地域の方のお買い物として親しまれているのでしょう。「マルエツ」の方には中に入りましたが、3階建てで食品売り場には割とお客さんが居たように見えました。(勿論、私も買い物しています) 他はアパートやマンション、住宅が並ぶ閑静な住宅街でもありました。




そしてこちらは北口。こちらはロータリーが無いのは勿論ですが、南口よりも狭い道で、車すら通れない道でした。北口も南口もロータリー無しの上、狭い道というのは都会の特急停車駅、運輸上の重要な結節点となる駅では極めて珍しい光景でしょう。



駅前にセブンイレブンがあり、セブン横の道を抜けると国道16号線に出ます。歩道橋過ぎた辺りにバスが止まっていますが、この地点に「西谷駅前」のバス停とタクシー乗り場があります。幾つかの飲食店や不動産屋がある他は「ガスト」保土ケ谷店があり、他はやはりアパートやマンション、住宅が並んでいました。

このように、結節点となる駅ながら、昔ながらの商店と住宅街といった雰囲気が色濃く残る街となっており、地元の方に親しまれている駅なのだな、と感じました。西谷駅と二俣川駅付近は、地価が上昇するというニュースも見ましたが、この「西谷」という街が東急直通線が開業してからどのような街並みになっていくのか、とても楽しみにしております。