旅立ち
とってもお世話になった方が亡くなった。
73歳。
まだ早い・・・。
昨日はお通夜で
今日は告別式。
訃報を聞いたときは
涙が出なかったのに
式の最中にいろんなことが思い出され
ものすごく泣いた。
病気と闘いながらも
福祉に目を向ける方だった。
オストメイトのトイレの必要性も訴えていた。
そして、式中にすごく大切なことを思い出した。
私はこの人の紹介で今のタレント事務所に入ったんだった。
そんな大事なことを忘れていた自分が情けない。
私は劇団に入りたかったのだが
タレントになりたかったわけではない。
もともと老人ホーム慰問や
学校公演がしたかったので
紹介されなければ
絶対に入らなかったと思う。
ここに入って夫と出会った。
夫と出会わなければ
子どもたちにも会えなかった。
「心のバリアフリー」なんて思ってもみなかったかもしれない。
この人が私の人生をつくってくれた。
もう涙が止まらなかった。
この方は独身だったが、私たちはなぜかこの方に媒酌人を依頼した。
夫の強い希望だった。
誰か相手を見つけてやってくださいと・・・。
最初で最後の媒酌人経験と
16年前にとても喜んで下さった。
リビングに私たちの結婚式の写真が飾ってあるのだが
私たちの横でほほえんでくれている、この人が写っている。
天国に旅立っていった・・・。
あなたは私に素敵な人生を与えて下さいましたね。
なんの恩返しもできなかったけれど
しっかりと家族手をとりあって
ゆっくりと前に進んでいきます。
ありがとうございました。
ずっと私の心の中では
生きています。