Dream Theaterのドラマーオーディションにも参加していた
マルコ・ミネマンが所属している「The Aristcarts」という
ギタートリオバンドのライブを週末に旦那様と観てきました。
メンバーは
ドラム:マルコ・ミネマン
ベース:ブライアン・ベラー
ギター:ガスリー・ゴーヴァン
という顔ぶれ。

旦那様はギタリストだけにちゃんとギターのガスリー・ゴーヴァン
見たさにチケットを買ったというニュアンスでしたが、私は
マルコ・ミネマン以外は一切知らなかった上に、マルコ・
ミネマンだってyoutubeでのDream Theaterドラマーオーディションの
動画でチラっと見ただけという状態で、完全にノリでついて行った
格好でありました。
マルコ・ミネマンちょっと生で観てみたいし、たまには
海外のフュージョンバンドも観といた方がいいかな、ぐらいの
感じで。

しかし、私は正直さほどフュージョンというジャンルの音楽は
好きというわけではありません。
というか、そういう音楽を知り始めた頃は結構面白がって
聴いてたと思うんですが、いろいろ聴いていくと曲自体が良いものって
案外少ない気がするんですよね~。
わざとらしいキメとかわざとらしい変拍子とか、そういうよくある展開に
だんだん嫌気がさしてきたという感じです。(^ ^;
でも中にはめちゃくちゃツボにはまるものもあって、好きなものは
本当に好きなので、そういうものとの出会いを逃さないためにも
完全にスルーは出来ないジャンルでもあります。

まぁそんなわけで、今回のライブもあまり期待しすぎないように
しようと心掛けて臨みました。
過去にはスコット・ヘンダーソン率いる「トライバルテック」とか
ベース(というか、スティック)のトニー・レヴィン率いる
よくわかんないバンドとか(笑)海外のものもいくつかライブで
観ましたが、トライバルテックの時は最前列に座っておきながら
途中で寝てしまったし(前座で演奏してたMIの講師陣によるバンドの
方が曲としてはカッコよかった)、トニー・レヴィンの時もそんな
感じで、今となってはどんな感じの曲をやってたかも思い出せない
始末です。(^ ^;

そんな思い出もあり、とにかくハードルは下げておくに越したことは
ないなと。(笑)


それにしても会場行ってみたら女性客が本当に少なかった。(笑)
自分含めてほんの数名程度。
でも全体の客数は私が予想していたより多かったです。
まぁそれでも海外から、、と思うと採算が合うのかは微妙な感じが
しましたが。(^ ^;
でも知人のブログによると、東京公演はソールドアウトだったようです。


で、今回のライブですが、結論から言いますとまさかの(?)「大当たり」
でした!!!

昨今、「変態系」と言われるような音楽をやってる人間は一昔前より
相当増えたと思うんですが、このライブは正真正銘「超ド級」のド変態の
集まりでしたね。(笑)
相当エグイことをたいそう楽しそうにやってましたが、なんていうか
どの曲も非常にユーモアに溢れていてコミカル指数高し。笑いなしでは
聴けない愉快な音楽でした。
個人的に感じるフュージョンの嫌だな~って部分をほとんど感じずに
済みました。
キメも変拍子も満載なんですが、どれも嫌味じゃない。
モチーフになってるフレーズ自体は決して目新しい感じでもないし、
ギターの音色なんかも、もろフュージョンって感じだったんですが、
とにかく曲ごとの素材の料理の仕方がとんでもなく巧かったです。

曲の序盤あたりを聴いて「あ、、もしかしてこの曲はつまらん感じかも…」と
思っても、つまらない感じのまま終わってしまった曲は1つも
ありませんでした。これは相当スゴイことだと思います!

9月にこのバンドとしてのデビューアルバムがリリースされるそうで、
今回はその中の曲を全てやってくれたっぽいですが、まぁCDの整理された
音になっちゃうと、あまり何度も繰り返し聴きたくなる感じでは
なくなってしまうかもしれません。
でも、ライブでだったら私はまたぜひ聴きたい!!と思いました。
もうとにかく生だと最高にカッコよかったです音譜
爆音と運動会のような曲の展開が猛烈に心地良かった。ちょっとクセに
なる感じでしたね。

とりわけドラムのマルコ・ミネマンがカッコよすぎました!!
あの人のプレイがいちばん変態度が高かったように思います。
ドラムのセッティングもそもそもおかしくて、通常の位置のスネアの
更に左側に中サイズぐらいのタムが1個と、加えてもう1つスネアが。(笑)
その部分をオマケ的に使うんじゃなくて、めちゃくちゃフル活用してて
しかもそれがすごくイイ効果を出してました。
もう本当に懐が深くて、次から次へと面白いパターンを駆使していて
観ていて全く飽きません。正直ライブ全体の8割がたミネマンを
観てた気がします。(笑)

旦那様とも話してたんですが、とんでもないことをやってても
その狙いが明確に聴く側に伝わってくる、という感じでした。
以前、テリー・ボジオとか神保彰とかのビデオを観たときなんかは、
ものすごいんだけど、「わかってあげられなくてゴメン!」と
思う場面が多かったのに(苦笑)、そういう感じでは全然ありません
でした。

Dream Theaterのドラマーオーディション動画を見たときは
Dream Theterにはタイプ的にあまり合ってないな~と思いながら
観てたんですが、いやいや、加入しなくて正解!と思いました。(笑)
Dream Theaterのような音楽では彼の持ち味が薄れちゃうだろうな~
と思いました。
とにかくマルコ・ミネマン、一気にファンになりました音譜

そしてベースのブライアン・ベラー。この方は個人的な感想だと
3人の中ではいちばん地味な印象でしたが、わかりやすい派手な
プレイとかわかりやすいトリッキーな技というのを使うという感じでは
なかったものの、よくよく聴いてると相当~~やってることは
変でした。(笑) 普通のベースっぽいプレイはあまりやってなかった
ような気がします。音色もあえて若干こもったようなクリアではない
音を使ってるのかな?という感じで、それがちゃんと良い効果を
生んでいたように思います。

とにかくこのバンドのドラムとベースがバンド全体の変態度をおおいに
引き上げていたのだろうな、という感じがしました。

最後にギターのガスリー・ゴーヴァン。
まずその風貌に結構なインパクトがありました。(笑)
そしてギターの演奏を聴いていていちばん強く印象に残ったのは
その音色の美しさ!
音色自体はフュージョン系でよく耳にするような感じの音なんですが、
それを最初から最後まで本当に美しく弾き切ってる感じでした。
一瞬たりともノイズっぽい音が出るようなことがなく、さもそれが
当たり前であるかのように弾いてるんですが、絶対これって
普通じゃないよね(^ ^;と。
加えて、演奏も相当テクニカルなんですが、不思議とそれをあまり
感じさせないというか、嫌味な感じが全くしなくて、そういうところが
本当の素晴らしさでありセンスなんだろうな~と思いました。

ド変態もここまで極めると痛快&爽快なんだな~と思えたライブ
でしたニコニコ