一人山見とは、ただ一人で山を鑑賞するだけの事です。
ちなみに自分が勝手に作った造語なので、ググッてみてもこの言葉は出て来ません。
登山をする訳でもなく、ただ街中から山を見るだけです。
日本の国土は山に囲まれていますので、余程の大都会で無い限り、少し郊外に出ればすぐ山は見る事が出来ます。
山見の良さは、何と言ってもそのスケール感です。圧倒的な大きさが見るだけで心に感動を呼び起こします。
巨大な物というのは、それだけで見る者の心を揺さぶる何かがあります。
例えば、美術館等にある絵画ですが、大きいことがその芸術的価値を誇張するのに役立っていると思います。
その証拠に本で絵画をいくら見ても全くピンと来ません。
昔、大阪で岡本太郎の太陽の塔を見た事があり、その巨大さに衝撃を受けましたが、あれも机に乗る位に小さければただの悪趣味な地方のみやげ物にしか見えない事でしょう。
映画でも映画館で見るのと、家の小さいテレビ画面で見るのと、感動がまるで違うのもやはり大きさというインパクトの差によります。
その意味でも山を見る事はそのスケール感の大きさというただそれだけで、人間が作った所謂芸術作品なんかより遥かに自分の心に迫って来ます。
そして何と言っても、山見のいい所はいくら見てもタダだという事です。
そして自分一人だけで出来る事です。
見に行きたいと思った時に、身一つで何の用意もせずにただ山を見に行くだけで完了します。
自分の場合の一番の楽しみ方としては、ショッピングモールの屋上駐車場でセブンカフェで買った100円コーヒーを飲みながらゆっくりと一人、山を見る事です。
山見の一番難しい所は場所選定です。
山から遠すぎると、ちっぽけにしか見えません。かといって近すぎても岩肌しか見えません。
街並みと山が丁度バランス良く対比出来てかつ周りに遮る物が無く山を見れるポイントは中々ありませんね。
普段車で走りながらも山見のいいポイントを意識してるとただの移動時間もまた違うものになります。
季節的にはやはり寒い時期が空気が澄んでいて良いですね。丁度今頃は山に雪もかかっていてベストシーズンとも言えます。
その日の天気によって山がくっきり見える日とぼんやりとしか見えない日がありますので、くっきり見える最高の日が来た時に、見に行く事になります。
すごく山がきれいに見える日はスマホで写真を撮ったりもしましたが、全く感動しません。
やはり自分の目で実際に見た時のその一瞬しか味わえない趣味なのです。
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