先日、仕事の後に妻(社長)と焼き鳥屋(屋台ではないです)で飲んだ帰りのことです…ところで北九州市小倉北区にある弊社ですが、飲み屋街が近くて便利(?)です。焼き鳥屋もたくさんあるのですが、ハズレが少ないので皆さんも小倉にお越しの際は焼き鳥屋でぜひ一献どうぞ。…その飲み屋街の一角に21時半から営業を始めるタコ焼きの販売車が来るんですが、その日も1パック買って帰ろうと立ち寄ったら、その日は先客(おじさん、以下Uさん)があり、タコ焼きをひっくり返しているお兄ちゃんに、異動で東京にもどることになったとの話、それを聞いていた妻(社長)が私たちは以前東京にいて今こっちにいるんですよと話しかけました。この気質は妻(社長、福岡出身)の個性でもありますが、大体の九州人は大らかで人懐っこい、そんな土地柄もあるように私は思います。するとそのUさんが今から行く店にご一緒いかがですかとのこと、(行きずりの人と飲むのが好きなわけではありませんが)その日はそのUさんと飲みに行きました。Uさんは部下の女性2人を連れていましたが私たち夫妻と合わせて5人、同世代ということも判明しなかなか楽しい夜となりました。
そのUさんは誰もが名前を聞いたことのある会社の北九州支社の総務部長さんでした。なんでも支社の業績不振の責任を理不尽に負わされた形の異動命令らしく、部下の女性も不満のようです。そして次に新たにやってくる総務部長は女性とのこと、それは今世間的に女性を管理職に登用することがトレンドだからということもあるようで、このことも彼らの不満を増幅させている模様です。私が思うに、今の日本の大手企業は本当に個性がありませんね。SDGsが流行れば一斉にあのカラフルなバッヂを襟に付け、リモートワーク、カーボンニュートラル、ダイバーシティ、労働組合へは満額回答の賃上げ、などなどその右向け右な体質で仕事していて楽しいんでしょうか、私は今の日本の大手企業でやっていく自信はありません(お呼びではないでしょうが)。
この夜の話で私がもう一つ強調しておきたいのは、東京の人間で単身赴任のUさんが、小倉から離れたくない東京に帰りたくないと言っていたことです。私もかつて東京での生活を経験しましたが、人間らしく暮らせるのは間違いなく小倉です。小倉に来て6年、痛感するのは世の中の事は東京の人が決めているということですが、しかしながらそれは東京という街がベストであるということを意味しているわけではない、むしろ東京の苦しさや辛さ、おかしさを地方へ広げてしまっている面もあるのではないかと私は思います。九州をはじめ地方の人間からみて東京の人はおかしなことをおっぱじめるもんだな、そんな具合ですよ。
…我が家で使っている洗濯物を干すための物干しなんですが、洗濯物をぶら下げたり引っかけたりしてベランダに出すとちょっとした風でほぼ間違いなく倒れます。なので、ペットボトルに水を入れて袋に入れたオモリを支柱の下にぶら下げています。なぜ物干しなのにベランダですぐ倒れる使えないヤツなのか?というとこの商品を企画した人が東京の人で、ベランダがないような狭い間取りのマンションに住んでいるので洗濯物は室内干し、タワーマンションなので室内干し、あるいは日常的に忙しくていつも室内干し…という東京の人間を顧客として想定しているからと私は想像します。Uさんを東京に呼び戻した本社の人たちがUさんの訴えや嘆きに耳を傾け、Uさんが北九州で得た経験をもとに東京で頑張れば、日本は今より良くなると私は思います。