爆破されたパルミラ遺跡/シリア〜悲しみの世界遺産 | フロム・世界遺産写真家 富井義夫のブログ

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パルミラは、シリア中央部の砂漠にある
中東最大のローマ遺跡


1980年に世界遺産に登録されている


パルミラ遺跡の代表的な建造物である

凱旋門が破壊されてしまう


その映像が10月10日に公開された



私が12年前に訪れたとき、
この凱旋門の上で
数人の子供達が遊んでいた






オリジナルの古代遺跡に登って遊ぶなんて
「随分とおおらかな国だなぁ」



妙に感心したことを
昨日のことのように憶えている


あのときの子供達は、いまは少年となって
何処で暮らしているのだろうか


シリア難民となって、国外に逃げることができたのか
それとも、パルミラに残っていて……。


いやいや、これ以上考えるのはやめよう





イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」
いわゆる「IS」によって破壊された凱旋門の画像






「IS」はバール・シャミン神殿を
爆破した瞬間の映像も
公開している






目を覆いたくなる光景だ


私が撮影したときのバール・シャミン神殿だが
いまでは、跡形も亡くなってしまったのか






更に「IS」の戦闘員が、拘束し­た政府軍兵士を
殺害したとする映像も公開されている





この古代ローマ劇場での公開処刑では
25人のシリア軍の兵士を射殺した


それも、少年兵の手によって



殺された兵士にも、殺した少年兵にも
愛する家族がいる


なんという、おぞましい事件であろうか……。






せめて、このローマ劇場だけでも
爆破しないでくれと ── 
祈るしかない


一度失った遺産は
二度と元の形に戻すことはできない


これは絶対に許されない行為だし
強い憤りと深い悲しみを覚る