サラブレット『ブエナビスタ』。

2010年には年度代表馬にも輝いた名馬である。

ブエナビスタがどんな競走馬だったのか、紹介したい。

 

■血統

父スペシャルウィークはリーディング争いをするほどの種牡馬ではなく、比較的地味なポジションだった。一方、母ビワハイジは、あのディープインパクトのライバルで重賞ウィナーのアドマイヤジャパン、重賞3勝のアドマイヤオーラを排出している勢いのある繁殖牝馬だった。

 

■伝説の新馬戦

200810月、ブエナビスタがデビューに選んだ新馬戦は京都芝1800m。

ブエナビスタの結果は3着であったが、

後にこのレースが伝説の新馬戦と言われた理由はその『メンバー』にある。

このレース、後の重賞ウィナーがブエナビスタを含め4頭(うち3頭がGⅠウィナー)も出走している。皐月賞馬アンライバルド、ダービー2着リーチザクラウン、

菊花賞馬スリーロールス、そしてGⅠ6勝のブエナビスタ。

これだけのメンバーが顔を揃えた新馬戦は他にはない。

2008ブエナ新馬戦 

 

 

■母仔による同一GⅠ制覇と・・・

200812月、未勝利戦を勝ち上がったばかりのブエナビスタは阪神JFを制する。

この時、ブエナビスタは賞金が足りず、抽選を突破しての制覇。

驚異的な記録といえるであろう。

ブエナビスタの母、ビワハイジも1995年の阪神JF(当時阪神3歳牝馬S)を制しており、母仔による同一GⅠ制覇という偉業を成し遂げた。

さらには、半妹(父違い)ジョワドヴィーヴルも2011年の阪神JFを制し、

母仔、姉妹による同一GⅠ制覇という偉業中の偉業を達成する。

しかもジョワドヴィーヴルはデビュー2戦目という最短GⅠ制覇であり、

勿論抽選突破での制覇でもあるから、

もうなにがなんだか訳がわからなくなるような奇跡の記録である。

 

■不運と悲劇

しかし、不運と悲劇がブエナビスタを待ち受ける。

3歳の秋、三冠牝馬のかかった秋華賞。

ライバルのレッドディザイアは完璧なレース運び。

一方ブエナビスタは4コーナーで外に膨らみロスが生じて0.0秒差の2位入線。

しかし、3位入線のブロードストリートの進路を妨害したとして、3着へ降着。

ブロードストリートとは1馬身以上も差があったにも関わらず、

かなり厳しい処分だった。

続くエリザベス女王杯。

1112番人気のクイーンスプマンテとテイエムプリキュアによる大逃亡劇。

最後の直線で20馬身以上の差から、

32.9秒の驚きの末脚を繰り出し、よく追い込んだが3着。

次の有馬記念では、今までの敗戦から先行策に出るも、

ハイペースに巻き込まれよく粘ったが2着。

4歳の秋、天皇賞秋で久々にブエナビスタらしい強い競馬で勝利するも、

2010天皇賞秋

続くジャパンカップでまたも運に見放される。

最後の直線で外から豪快に伸び、2位を13/4馬身も引き離し圧勝かと思われたが、

またしても2位ローズキングダムの進路を妨害したとして審議。

長い審議の結果2着に降着。

2騎の脚色の差は誰の目にも明らかだっただけに

この降着処分はブエナビスタサイド、勝ったローズキングダムサイド共に

後味の悪いレースとなった。

2010ジャパンカップ  

2010ジャパンカップパトロール

 

その後の有馬記念では、超のつくスローペース。

猛然と追い込んだがハナ差届かず2着。

そんなこんなで世代最強と言われながら1年以上も勝ち星に見離されることになった。

 

■2011年ジャパンカップ、そして引退

1年以上勝ち星が無いまま挑む5歳のジャパンカップ。

デビュー戦から連続1番人気を誇っていたブエナビスタだが、

初めてその座をドイツのデインドリームに譲ることになった。

しかし、ブエナビスタはメンバー中最速の上がり33.9秒の脚で、

先頭で粘る6番人気天皇賞馬のトーセンジョーダンを差し切った。

実に11ヵ月振りの勝利。

1年前のジャパンカップ、降着の雪辱を見事に晴らしてくれた。

しかし、次走有馬記念7着を最後に競走馬としての生活に幕を下ろす。

 

■19戦連続1番人気

この「19戦連続1番人気」という記録が、

ブエナビスタという競走馬をもっともよく象徴していると私は思っている。

僅かなロスで負けたレースもあった。低評価の馬に負ける事もあった。

展開の不利や不運、何度もあった。1年以上も負け続けた時期もあった。

それでも私たちファンは、いつだってどんな時だってブエナビスタを信じ、

支持し続けた。

 

それはただ強いからではなく、常に最大限の走りをしようとしているのが

なぜか不思議と伝わってくる「全力娘」だったからだと、私は思う。

 

(未勝利の帝王)

 

 

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