プラターズの大ヒット曲"Smoke Gets In Your Eyes"の歌詞を読むと、恋の歌の単純な歌詞なのに、なんともまどろこっしい。
たぶん、歌詞の中で二番目と三番目に出てくる"Smoke Gets In Your Eyes"が、失恋した相手への「恨み節」として使われているからでしょう。
しかし、歌詞のないインストルメンタルとしてのホーキンスの紡ぐ音はなんとも美しい。
ホーキンスが演奏すると音符と音符の間にたくさんの言葉が散りばめられ、感受性の乏しい私にも、素直にこの曲の美しさが届きます。
歴史的に差別や争いが止まない国の国民には、このホーキンスの美しいサックスがどの様に聞こえるのでしょうか?
他人の悲しみを自分の悲しみとして、また他人の喜びを自分の喜びとして捉えられないの人間は、自分自身だけが大切で欲が深いからなのでしょう。
まこと、この世においては、怨みに報いるに怨みをもってしたならば、
ついに怨みの息(や)むことなし。怨みを捨ててこそ息む。
これは永遠の真理である。
(ダンマ・パダ5偈)
釈尊のこの真理の言葉が、紛争のあるところに弘まることを願います。