昨季、ヴェルディがJ1昇格プレーオフを勝ち抜いて、J1昇格を決めた時から味スタで東京ダービーを観戦できる日を楽しみにしていた。


そして、幸運にも今季最初の東京ダービーを味スタで観戦できる事になった。

2001年、味スタでのこけら落となった東京ダービー以来、23年ぶり2度目の味スタで東京ダービーを観戦した。


J1で16年ぶりに行われた東京ダービーの1週間前には、セリエAでも首都(ローマ)ダービーが行われ、鎌田が日本人では史上初めてローマダービーにフル出場した。

それから、1週間後に行われた本国の首都ダービーも、キックオフ大分前からスタンドはダービーらしい雰囲気を醸し出していた。

攻撃的だったのは、アウェーエリアに陣取るFC東京サポの方だった。

それにしても、ヴェルディ川崎時代のチャントならまだしも…、23年前のこけら落としでも聞かれたが、「川崎帰れ」は、いくらダービーでも聞き捨てならなかった。

同じ街にライバルが居ればこそ、切磋琢磨できるもの。

FC東京側から、東京ダービー専用チャントとして聞かれた「ヴェルディだけには♪負けられない♪俺達の力♪見せてやろうぜ♪」
⇒そういう相手が存在するのは、素晴らしい事でもある。

選手入場時の両チームのコレオグラフィーも、復活した東京ダービーならではの見事なものだった。

サボーターの力も、選手同様に素晴らしいものがある。

東京ダービーのコレオグラフィーも、ばっちり決まっていたが、試合も東京ダービー史に刻まれるであろうドラマチックなものだった。

前半28分に見木のPKで先制した後、34分ヴェルディの追加点である染野のボレーシュートは、ビューティフルゴールだった。

その後、前半終了間際の43分に安西が2枚目のイエローで退場になった時は、ヴェルディが勝った!と思った。

10人で0-2から追いつくのは厳しいだろうとは、誰もが思うところだろう。

ところが、後半に入って68分に(交代出場)遠藤のゴールでFC東京が1点を返すと、ヴェルディ1点リードで迎えた終盤は、国立での開幕戦が頭をよぎった。

後半ロスタイム4分にFC東京が追いついた時には、2001年のゴールデンウィークにオリンピコで初めてセリエAローマダービーを観戦した時を思い出した。

後半ロスタイムの最後のワンプレーで、ラツィオがカストロマンのゴールで2-2で劇的に追いついた試合だった。

同じドローでも、こういう試合は明暗がくっきりと分かれるもの。
でも、中立的に観ている側には、素晴らしい東京ダービーだった。
一人退場者は出したものの、イエローカードは3枚しか出ず、ダービー特有の両チーム選手同士がエキサイトして一触即発になる場面も無かった。

Jリーグのダービーマッチは、そんなものかもしれない。

我が街に、ダービーマッチが帰ってきたのは喜ばしい事。

折り返しの東京ダービーも、味スタで観戦する事を楽しみにしている。

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