村田諒太が挑戦者のバトラーを5R強烈な左フックでKOしブラントから奪回したWBAミドル級王座の初防衛に成功した
対戦者のバトラーは戦績は立派だが強さという点で迫力不足は否めず村田の勝利は当然と言えば当然の結果であった
村田の戦いぶりはブロッキング主体でやや滑らかさに欠けるきらいがありパンチは相変わらず単発で連打が出ない
その分ガードは堅固でありパンチを被弾しても打たれ強くあまりグラつくシーンもなかった ただ意外にパンチはもらっていたようで村田の目の周りは結構腫れが目立っていたが
しかしフィニッシュの場面の畳みかけは見事だった 右を連続で狙い撃ち とどめは左フック レフェリーはノーカウントで試合終了を宣告した
前回のブラント戦でも見せたように村田の思いきりの良さが今回の試合でも光っていた 勝負どころと見れば一気呵成に攻める度胸がある
ブラント第1戦で一方的な判定負けを喫した反省から試合スタイルを変更したのがいい結果を出しているのかもしれない
村田の欠点として身体が固く連打が出ないということを再三あげていたが今更もう矯正することは不可能なんだろうね
無理に直そうとしたら村田のボクシングを崩してしまう恐れもあるし
それなら今のボクシングスタイルを最後まで押し通すほうがいい
ただ今のボクシングスタイルのままでは村田の希望するリアルファイト
カネロ ゴロフキン チャーロのような一流ボクサーとの戦いで勝てる見込みはあまりないような気がする
要するにあまりにも引き出しが少ないのだ
カネロのようなインファイトもアウトボクシングもできる選手が相手だと村田の戦法は簡単に読まれてしまいアッサリと攻略されてしまいそうだ
カネロの分厚い攻撃を受けたら如何にタフな村田と言えども無事に立っては居られないだろう
それでも強い相手と戦いたいという村田の心意気は買いたい
カネロとの対戦が決まれば日本ボクサー史上最も強い選手と戦った男として永遠にファンの記憶に刻まれる
それは村田自身が一番望んだ結果であるから
最後は自分の力を思いっきり試したい 一番強いボクサーと戦いたい
対戦相手としてカネロ ゴロフキンはこれ以上ない強豪ボクサーだから
30数年前当時のスーパーチャンピオン トーマス・ヒットマン・ハーンズ
への挑戦が内定していたものの実現せず失意のまま引退した三原正
ファンもボクシング関係者も対戦が実現したら三原は殺されかもしれない そんな絶望的な予想 凄惨な結末を危惧していたような気がする
でも三原はやりたかったと思うよ どんな結末を迎えようとも 最強の男と戦かったという誇りは永遠に消えることはないから
現在60代半ばとなっている三原氏にとってハーンズ戦が実現しなかったことはきっと今でも残念な記憶として残っているはずだと思う
村田が現役ボクサーとしてあと何戦出来るのかわからないが 残り少ないボクサー人生の最後は悔い無き相手と対戦させてあげたい
最強の男と対戦する前に大したことない選手に負けるなんて我慢ならないだろう それなら一番強い相手に自らぶつかっていったほうがいい
村田の望む カネロ ゴロフキン戦のプロモートが上手く運ぶことを願っている リアルファイトの実現のために トップオブトップとなるために
村田諒太よ 2020年は勝負の年だ!
健闘を祈っているぞ!
