腕を磨くと芸術になる

「雑にやると雑用になる」のつづき。
日本には、さまざまな工芸品があります。
工芸品とは、工業製品のことではありません。
工芸品とは、そこに職人の腕、職人の芸が光るものです。
たとえば、コップは、機能としては、液体を入れることが出来れば、まぁ何でも良い訳です。
100円均一で売っているプラスチックのコップで、コップとしての要求は満たせます。
しかし、それに満足せず、腕を磨いて、磨いて、磨きまくると、バカラのグラスだったり、有名な茶器だったり、が出来上がるのです。
あるいは書道なんかがそうです。
字は、日本人だったら、まぁ誰でも書ける訳です。
でも、だからと言って日本人がみな達筆かと言うと、そうではありません。
だいたいが、字が汚くても、まぁ良いかと自己満足して、そこから先には進みません。
しかし、それに満足せず、腕を磨いて、磨いて、磨きまくると、単なる字が、書の域にまで達するのです。
このことは全てのものに通じます。
「雑にやると雑用になる」一方で、「腕を磨くと芸術になる」のです。

