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a beautiful tomorrow yea

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太陽の下、あらゆる生命が本当にいきいきとして輝ける7月



そんな矢先、英国のエイミー・ワインハウスちゃんが27歳という若さで、この世を去った。悲しい出来事だが、21世紀にロックンロール的な生き方は、いまどき安物の代名詞であるタバコを吸い続けているかのように、俺の眼には時代遅れに映った。



今夜帰宅後、1曲目のBGMとして選らんだのは、60年代のジョー・ウィリアムスの“Get out of my life Woman”。そして本日、まだ目を通していなかった日経新聞夕刊には、青柳いづみこ著『グレン・グールド 未来のピアニスト』 の新書が紹介されていた。過去に出版された数々のグールド本には、ほとんど目を通したつもりなのだが、彼の人気は色んな意味で未だ衰えを知らないようだ。



先日ツイッター上では、最近足を運んだ店をいくつかつぶやいてみたのだが、銀座『立田野』で宇治金時を、銀座『豆寅』で懐石料理を、成城『かつくら』で豚カツを、銀座『天一』で天麩羅を、銀座『青木』で寿司をいただいいた。また、今月六本木にオープンした『メルセデス・ベンツ コネクション 』、広尾駅そばの『アヴェニュー・カフェ』にも立ち寄った。リシャールのショコラ、再びだ、ね。



昨年12月25日のクリスマスに閉店した『西武』有楽町店跡は、現在改装中で、今秋には『ルミネ有楽町店』が開業するようだ。隣の『阪急』有楽町店跡は、『阪急MEN'S TOKYO』へ。



2013年には、銀座松坂屋が解体予定で、森ビルが再開発に着手するようだ。とはいえ、六本木ヒルズの経営も怪しい!?雲行きにも思えてくるのだが、どうなんだろ? 東京都心においては、引き続き、再開発は続いていくのだろう。そう、銀座3丁目の『シャネル』路面店1Fも改装中(2・3Fは営業中)だ。



ところで最近、CNNサイトの「地球の100兆倍の水、120億光年のかなたに発見」の文字が目に留まった際、Earth Wind & Fireの名曲“宇宙のファンタジー”が、頭をよぎったのは俺だけだろうか。



書きたいことも色々あったのだが、先月末、ブログタイトルを“If you start me up I'll never stop”で綴り、あれから早1か月が過ぎ去った。前回、マイケル・ダグラス主演の「何故か憎めない正直であり、孤独(幸せ)な男」の映画について取り上げたみたのだが、その後、ココ・シャネルについて書かれた、人生を強く生きるための孤独力」という本を読み返してみたのだが、彼女の言葉が記憶に残ったので、一部抜粋して紹介したい。



あたしにとっては、今日のこのスイスも、昔のオーベルニュの生活も、たったひとつのことしか、見つけられません。それは孤独ということです。六つで、もうひとりぼっちでした。母は死んだばかり・・・・・・父は、伯母たちの家に、まるで荷物のように、あたしを置き去りにすると、アメリカへと旅立ち、それっきり、帰ってはきませんでした。



太陽と雪に輝く今日も、ただひとり。夫も、子も、孫もなく、さりとてもない。世間がかくあるべきだと希望する、こうした影のひとかけらすらなくて、ひとり働き、ひとり生きつづけてゆくのでしょう。



あたしの主人はあたしで、もう、誰も必要とせず頼ってもいなかった。ボイ・カぺルにはこのことがよくわかっていた。『おもちゃを与えたつもりだったのに、自由をきみにあげてしまったのだね』



真の美しさは永続する。しかし、きれいということはうつろいやすい。ところが、どの女も、きれいになりたがっても、本当に美しくなろうとはしないものだ。肉体の美しさを精神の美しさにうつしかえてゆくこと。これこそが唯一のりこえてゆく方法で、ほとんどの女たちに欠けていることだ。



女は体を美しくする方法については話すことがあっても、精神の上の美しさについては全く忘れてしまう。美容とはまず心の美しさから始めなければ、化粧品なんて、何の役にもたたぬものだ。



ちゃんとした精神の在り方魅力的な押し出しのよさ趣味直観人生への在り方内在的感覚こういうものはみな、自分の体験によって学ぶことなのだ。それは質の問題であり、教育でかえることはできない。



100万の女のなかで、利口な女はたった5人だろう。誰がこんなことを、女に向かって言えるだろう。あたしだからこそ言える台詞である。



そう、あたしは、いつも、とっても傲慢だった。



傲慢な人間の一番うれしいことは、自由ということだ。ただ、自由でいるには、お金がかかる。白い色ばかりが夢に浮かぶのは、あまりに薄暗い家に閉じ込められていたせいだろう。



鏡の厳しさは、あたしの厳しさを反射し返してくる。鏡はあたしという人柄を説明してくれる。正確で、能力があり、楽天家で、激しく、現実家で、闘士で、ひょうきんで、疑ぐりぶかい、ひとりのフランスおんな。そして最後にキラキラ光る。その目は我が心の扉でもある。そのとき、あたしはひとりの女を発見する。ひとりのあわれな女を―。



インテリや、教養のある人たちにも出会ったが、あたしが、案外物知りなのに驚いていた。それがみんな小説から得た人生経験と知ったら、もっとびっくりしたかもしれない。もし、あたしに娘がいたらば、こういう本をあげて、人生のなんたるかを教えたいものだった。そこには大いなる掟もあれば、人間の不可思議さも発見できる。



孤独はおそろしいのに、完全な孤独のなかに生きているあたし。ひとりでいないためには、どんなに高くついても喜んで支払うでしょう。



退屈な人間というのは、中毒にかかったような連中だし、退屈という奴はおそろしい毒です。善意はうんざり、理性というのも、あたしをぶち殺してしまう。



不成功という言葉をあたしは知りませんでした。あたしが手掛けたものは、何もかも成功してしまいました。人々に対しても多少の役立ちもしたと思います。これはいい精神状態を保ってきました。それは小鳥のようにあたしを自由にさせてくれます。



あたしは決めたんです。近頃盛んに言われ、つくり出された“幸福”なんていう日常的な毒薬なんて必要としないで、幸せであろうと。


ココ・シャネル



過去、たくさんのシャネル本や、シャネル映画もすべて観たが、私的にシャネル本人に惹かれることはなかったとはいえ、無視できない歴史上の人物のひとりだろう。彼女の言葉は、オスカー・ワイルドの言葉ほど完璧ではなく、力強くもない(十分に力強いとも言える!?)が、ある意味、人生を強く生きるための教訓にはなるかもしれない。




今、自宅リビングではグレン・グールドのアルバム『モーツァルト ピアノ・ソナタ集』を流しているのだが、アルバム冒頭の疾走するような速度の第8番、グールド的演奏解釈、最高!だ(笑)。





Good Nite!