こんにちは、清瀬の弁護士小池です。

 

面白いニュースがあったので紹介しておきます。

 

ニセ弁護士を逮捕(FNNニュース)

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00386581.html


弁護士法違反の疑いで逮捕された若梅 明容疑者(71)は、2015年以降、勤務していた東京・港区の法律事務所への依頼を勝手に受けて、弁護士ではないのに弁護士の肩書がある名刺を渡すなどして、およそ400万円から500万円の報酬を得ていた疑いが持たれている。

若梅容疑者は、30人程度の依頼を受け、弁護士の業務をしていて、調べに対し、「間違いありません」と、容疑を認めているという。

 

どうやら、この人は実在する事務所の事務員だったようですね。

 

え?弁護士ってバッジしてるから分かるんじゃないの?とお思いの方もいらっしゃると思いますが、そんなことはありません。普段の仕事をしている時には、バッジをしていないという人は非常に多いです。東京地方裁判所のような、バッジをしていると持ち物検査をスルーできるとか、警察署に被疑者の接見に行った時とか、そういう時しか装着する必要がないからです。

 

余談ですが、弁護士バッジは、なくすと非常に困ります。

 

弁護士記章(バッジのことです。)を紛失した場合、日本弁護士連合会に対し、紛失届を出さなければなりませんが、そうすると、「弁護士記章紛失広告」というお知らせを官報に出されてしまいます。つまり、この人はバッジをなくした弁護士ですということを、日本全国に知らせてしまうわけです(そのバッジを悪用されないための措置です。)。

 

しかも、再交付されたバッジには「再1」「再2」などと、「この人はバッジなくしました」という印まで刻印されてしまいます。恥ずかしいことこの上ありません。

 

それはともかく、バッジをしていない=弁護士ではない、とはいえない以上、バッジの有無で判別するのは難しいといえます。

 

では、その弁護士が実在するかどうかを簡単に知る方法はないでしょうか。

 

あります。日弁連のホームページにある「弁護士を探す」というコーナーを用いれば、全国の弁護士が登録番号を含め簡単に検索できます。

 

当然ですが、私は実在の弁護士なので、上のコーナーで検索すると見つけることができます。市区町村に「清瀬市」と入れればいいだけなので簡単です(市内には私しか弁護士がいません。)。

 

皆さんも、弁護士に仕事をお願いするときや、弁護士名義の書面が届いた時は、是非とも上のリンクで実在するかどうか調べてみて下さい。

 

冒頭のニュースに戻りますが、この被疑者の容疑は「弁護士法違反」となっています。

 

弁護士でないのに、弁護士しかできない仕事(法律事務)をやってしまうことを「非弁行為」といい、業界ではしばしば問題となります。

 

弁護士法72条1項には、

 

「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない」

 

とあります。「代理」や「和解」を、報酬と引き換えにやってはいけないとなると、結構範囲が広いですね。

 

相続があったとき、司法書士や行政書士が遺産分割協議書を作ることがあります。その際、一人の相続人から依頼されて、他の相続人に「これでいいですよね」みたいな電話をするというケースを結構聞きます。

 

上に挙げた2つの職種ができるのは、あくまで(司法書士は、登記書類としての)遺産分割協議書を作ることだけであって、その中身について依頼者の代理人になることは認められていません。

 

おまかせした法律行為が無効になってしまう可能性があることはもちろん、立派な刑事罰の対象になります。

 

「報酬をもらっていないならいいじゃないか」とか「市民にとって便利になるんだから多少の非弁行為は認められるべきだ」と言う人もいるかもしれませんが、司法書士や行政書士(を含む非弁護士)に示談交渉の代理をさせることは、以下の2つの理由で認めるべきではありません。

 

まず、司法書士や行政書士の入る賠償保険は、140万円以上の訴訟物や、家事事件に関する損害賠償をカバーしていません。つまり、損害を蒙ってもお客さんに対して責任を取れない可能性が非常に高いということです。これでは、安心して仕事を任せられません。

 

もっと本質的な理由としては、司法書士や行政書士は、当事者双方が全く言い分が違う場面をどうやって扱うかという訓練を受ける機会が全くと言っていいほどないことがあります。これは、「神のみぞ知る」過去の事実につき、それでも結論を出して紛争を解決しなければならない、裁判というものの本質にかかわることです。

 

弁護士は、裁判官・検察官と同様に、司法研修所で、裁判所の事実認定について訓練を受けます。ある事実があったかどうかを、証拠や他の事実に基づいて判断するための考え方を徹底的に学ぶのです。

 

たしかに、司法書士にも簡易裁判所代理権認定特別研修(「特研」などと言っています。)というのがあり、簡易裁判所限定で代理人になることができます。しかし、実際に司法書士時代に特別研修を受けた身からすれば、100時間程度の、しかも要件事実の学習に大幅なリソースを割いた研修では、弁論準備を複数回行い、証人尋問を経るような裁判に耐えられる力は到底付かないと断言できます。

 

そもそも、司法書士が行う登記申請や、行政書士が行う対行政文書の作成は、対立する当事者というシビアな場面を想定していません。当事者の言ってることが全く違うのが当たり前という世界に慣れていないわけです。当然ですが、依頼者の過大な期待や要求に対し、対処するマインドも持っていないでしょう。

 

そういう人たちが、同じ「士」のつく専門家だからといって、弁護士がやっていることに手を出すと、その専門家のみならず、一般国民にも被害が及ぶということです。

 

弁護士の中にも優劣があることは認めるとして、やはりそもそもが法律をベースとした紛争にデフォルトで対応しているのは、弁護士だけなのです。少しでも当事者の意見の食い違いがあると思われる場合、まず弁護士にご相談いただきたいと思います。

 

清瀬や、西武線沿線の皆さんは、是非ともこちらの法律事務所にご相談下さい。

↓↓↓

 

*******************

 

東京けやき法律事務所

清瀬市を中心に、西武線沿線(東久留米市、東村山市、新座市、所沢市、西東京市、小平市、練馬区)の皆様にご相談・ご利用いただいております。法律相談は完全予約制で、30分3000円(税込み)となっています。

 

ホームページの専用フォームで24時間相談予約が可能です。→こちらをクリック

電話での予約も可能です。

042-497-1425 (平日9:00〜17:00、土曜 10:00~14:00)

※法律相談は20:00~21:00までの枠が予約可能です。出来る限り前日までにご連絡いただければ幸いです。

 

*******************