利権 | 徳永秦の「社長を斬る!」

徳永秦の「社長を斬る!」

中小零細企業の社長に向けた言いたい放題のメッセージ

日本のこの利権体質なんとかならんか?


と、言っても、

ワシは、海外に住んだことないから、

海外の事情を知らんけど、



水道、電気、携帯電話もそうだけど、



「基本料金」って何じゃ?!



海外でも、こういう料金体系ってあるんかいのォ?

ない国のほうが多くないか?ワシは調べてないけど。



そもそも、何で使ってやる顧客のほうが、

使わなくても金を取られるようなシステムを、

当たり前のように強いられんとあかんのじゃ?



まるで、税金みたいじゃ。



特に、携帯電話なんてモンは、

それまでの固定電話に基本料金ってな設定があったから、

あるのが当たり前のようになっておるけど、



電話機まで購入させておいて、

使えば使っただけの料金も支払うのに、



何で、使わん場合でも一定料金を取られるんじゃ?!



これ、己の利権を守るためだのォ。

利権とは、利益を得る権利のことじゃ。



基本料金を取らんことには、

インフラの整備が出来んと言うなら、



それ、単に、その企業の営業努力不足じゃ。



だから、どうにもこの「基本料金」なるモンは、

ワシには納得しがたいモンではあるけど、

ビジネスの安定収益って意味では魅力的ではあるのォ。



その意味では、ソフトバンクは上手いのォ。


もともと電話屋でもないのに(ドコモやAuは本業だからな)、

電話の「基本料金」という利権の旨みを利用しようと、

携帯電話事業を作っておるし、



それだけじゃなく、ヤフーでは、オークションとか、

何かサービスを使う場合に、会員にならんとあかんのじゃろ?

その会費は月に300円くらいらしいけど、

これもまた、基本料金みたいなモンだのォ。



そのヤフーのわずかな月額課金だけで、

ソフトバンクは年間の売上が数百億円あるらしいからな。



だがの、今後ソフトバンクがどうなるか、

あるいは、他の利権がどうなるか、そんなことは知らんけど、



どんなに美味い利権を持っておっても、

そんなモンにすがっておっては、いずれ破綻するぞ。



ましてや、中小零細企業なんてモンは、

安定収益って言っても、たかが知れておる場合がほとんどじゃ。



にもかかわらず、それにすがったり、こだわったりするのは、

保守的な、「守り」の行為だのォ。

栄枯盛衰、盛者必衰の理のとおり、いつかはなくなるぞ。



それよりも、失敗してもええから、

新しい方向へと攻撃していったほうが、



つまり、過去を破壊してでも、未来を創造したほうが、

ずっと安定して発展していくモンじゃ。




人が最終的に心のよりどころにすると言ってもええような、

宗教や神というモンでさえも、破壊という概念が存在するのォ?



有名な破壊神と言えばシヴァじゃ。



ヒンドゥー教の三人の最高神の一人だけど、

創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、そして、破壊神シヴァ、

ってなことで、創造したモンは、やがて破壊や崩壊があるんじゃ。




維持神のヴィシュヌでさえも循環があると言われておるのォ。

循環というか、創造から破壊への推移と言うんかいのォ?



まあ、要するに、神でさえも、この循環を辿るというならば、

所詮は人のやるビジネスなんてモンは、

あえてその循環を作らんことには、新たな繁栄もないし、

当然、安定なんてモンや維持なんてモンは幻想じゃ。




だから、

今日は、最後にチェリル姉さんの名言でしめよかいのォ。



「食ったら出す。出したら食う。循環してれば病気なし」



人も、ビジネスも、世界も、循環が大事なんじゃ。


「淀んだ水は腐る」とかって、

したり顔で講釈たれておる社長に限って、



利権にしがみつこうとしておったりするモンだのォ。



あんたは、大丈夫か?