世界はなぜ地獄になるのか(はじめに) | けいきちゃんのブログ

🌸はじめに

 

 ☆リベラル化が生み出した問題、リベラルでは解決出来ない


時代とともに社会の価値観は変わっていく

 ☆わたしたちは、自分の価値観を自在に変えられるわけではない
 ☆ジャニーズ事務所の創設者、ジャニー喜多川

 *少年愛の性癖があることは、業界関係者のあいだでは公然の秘密

 *90年代末には『週刊文春』が連続キャンペーンを行なう

 *ジャニーズ事務所が訴訟を行い最高裁で判決が確定した
 *日本のほとんどのメディアはこの裁判を報じなかった

 *ジャニーズ事務所の圧力を恐れたからもあるが

 *その背景には「しょせん芸能人の話」という認識があったはずだ
 ☆事態が動き出したのは23年3月

 *イギリスのBBCが「JIPOPの捕食者 のスキャングル」という

 *ドキュメンタリーを放映してからだ

 ☆「外圧」で追い込まれたジャニーズ事務所

 *現社長が動画での謝罪を余儀なくされた

 ☆一連の経緯、 ハリウッドを揺るがせた「#Me Too」とよく似ている

 *大物映画プロデューサーのセクハラを女優らが実名で告発

 *性被害を受けた女性たちがSNSで次々と声を上げた

 ☆この慣習が黙認されたのは

 *ハリウッドが特殊な世界だとされてきたからだ

 *自ら望んでそこに足を踏み入れた以上

 *異世界のルールに従わぎるを得ないのがその理由だ

 ☆ジャニー喜多川がある種の天才だったことは間違いない

 *70年代や80年代であれば「そういう時代で済んだのでは」

 *問題は、最高裁で判決が確定してからも

 *少年に対する性加害が続いていたことだ
 *相手が成人なら合意のうえだと説明できても

 *未成年の場合はどのような弁明も不可能だ

 ☆現在では、相手の明確な同意を得ない性行為は許されなくなり

 *拒絶のできない小児や少年・少女への性加害

 *道徳的には殺人に匹敵する重罪と見なされる

 *日本の芸能界で大きな権力を手にした80歳過ぎの老人

 *こうした価値観の変化に気づくことは難しかったのだろう

 

社会がリベラル化すれば、異世界は、一般社会に回収される

 ☆「あのひとは特別」等の言い訳通用しなくなってくる

 ☆ジャニー喜多川は長く生き過ぎた結果

 *残された者たちは名声と既得権の呪縛にとらわれて

 *身動きがとれなくなってしまったのだろう
 ☆筆者は”リベラル”を「自分らしく生きたい」価値観と定義する

 *人類史の大半において「自由に生きる」ことなど想像すらできず

 *生まれたときに身分や職業、結婚相手等が決まっているのが普通だった
 *「自分らしさ」を追求できるようになったのは近代の成立以降だ

 *「ゆたかで平和な時代」が到来した1960年代末からのことだ
 ☆「自分らしく生きたい」価値観が社会をリベラル化させる

 *それは、自由の相互性から説明できる
 *わたしが自分らしく生きるのなら

 *あなたにも同じ権利が保障されなくてはならない
 *そうでなければ、わたしとあなたは人間として対等でなくなってしまう

 *それで構わないと主張するのは、奴隷制や身分制を擁護する者だけだ
 ☆人種や民族、性別や性的指向等、本人には選べない「じるし」に基づいて 

 *他者(マイノリティ)を差別することは嫌われるようになった

 ☆社会正義(ソーシャルジャスティス)をひと言で表わすなら

 *「誰もが自分らしく生さられる社会をつくろう」という運動のことだ

 *誰だって、自分らしく生きることを許されない社会(例北朝鮮)で

 *暮らしたいとは思わないだろう
 ☆ここまではきわめてわかりやすいし、異論はほとんどない

 

誰もが「自分らしく生きたい」と願う社会

 ☆「自分らしく生きられない」ひとたちの存在は居心地が悪い
 *光が強ければ強いほど、影もまた濃くなる

 *社会がますますリベラルになるのはよいことだが

 *これによってすべての問題が解決するわけではない

 ☆差別的な制度を廃止し、人権を保障すれば

 *多くの不幸や理不尽な出来事をなくすことができるかもしれない

 *それによって新たな問題を生み出してもいる

 *このことをリベラルを自称する知識人の多くは無視している

 

リベラル化で生じる4つ生じる問題
 ①リベラル化によって格差が拡大する
 ☆社会がリベラルになると遺伝影響が強まり、男女の性差が大きくなる
 *「自分らしく生きられる」社会では

 *もって生まれた才能を誰もが開花させられるようになるが

 *知識社会に適応する能力にはかなりの個人差がある

 *結果、社会がゆたかで公平になればなるほど

 *環境(子育てなど)の影響が減って遺伝による影響が大きくなる
 ☆リベラル化で男女の性差が拡大するのは

 *男と女で好きなこと・得意なことに生得的なちがいがあるからだ

 *男は論理・数学的知能が高く、女は言語的知能が高い

 *男は数学の成績が、女は国語の成績がよいという傾向が見られる

 *そのちがいは自由でゆたかな環境によって増幅される

 *誰もが自分の才能を活かすリベラルな社会は経済格差は拡大する
 *独裁者が国民の職業を決めるような専制国家では、経済格差は縮小する
 リベラル化によって社会がより複雑になる
 ☆前近代的な社会、個人はイエやムラ同業組合等の共同体に所属していた

 *社会を統制するには何人かの有力者に話をつければよかった

 ☆「自分らしく生きられる」社会では

 *個人はこうした中間共同体のくびさから解放され

 *一人ひとりが固有の利害をもつようになる

 *従来の仕組みで利害調整が困難になり、政治は機能不全を起こす
 ③リベラル化によってわたしたちは孤独になる
 ☆自由は無条件でよいものではなく、共同体の拘束は無条件に悪ではない

 *自由意志で選択すれば、当然、その結果に責任を負うことになる

 *共同体は自己責任の重圧からわたしたちを庇護してくれるが

 *「自分らしく生さられる」社会では

 *この「ぬくもり」は失われてしまう
 ☆わたしが自由なら、あなたも同じように自由だ

 *ひとびとの出会いは刹那的になり、長期の関係をつくるのが難しくなる

 ☆このことは、先進国で婚姻率や出生率が低下に現われている
 ④リベラル化によって、「自分らしさ(アイデンティティ)」が衝突する
 ☆「自分らしく生きる」には「自分らしさ」を見つけなくてはならない

 *これが″アイデンティティ”で、「わたしとは何者か」の定義のことだ

 ☆「アイデンティティ政治」

 *自分たちのアイデンティティを社会に受け入れさせようとする運動

 *マジョリティとマイノリティの間だけでなく

 *マイノリティ集団同士でも軋蝶や衝突が起きる
 ☆リベラルを自称するひとたちは多くの大きな勘ちがい

 *「リベラルな政策で格差や生きづらさを解消できる」考えだ

 *そのリベラル化によって格差が拡大し

 *社会が複雑化して生きづらくなっている

現在、私たちは「知識社会化」「グローバル化」「リベラル化」にいる

 ☆誰もがこの未曾有の事態に適応できるわけではない

 *結果、欧米先進諸国を中心にバックラッシュが起きている

 *「右傾化」で、 一般にポピュリズムと呼ばれるが

 *これはリベラリズムと散対しているのではなく

 *リベラル化の必然的な帰結であり、その一部なのだ

 ☆リベラルな勢力がポピュリズム(右傾化)といくら戦っても

 *打ち倒すことはできない
 ☆社会がリベラル化すればするほど

 *そこからドロップアウトする者が増えていくのは避けられない

 ☆その典型的な存在が、恋愛の自由市場から脱落してしまった若い男

 *日本では「モテ/非モテ」問題と呼ばれ

 *英語圏では自虐的に「インセル(不本意な禁欲主義者)」を自称する

 *その一部が社会に強い恨みをもち

 ☆無差別殺人のような惨劇(非モテのテロリズム)を起こす

 *日本でも近年、こうした重大事件が目立つようになったのは

 *母数の「社会からも性愛からも排除された者」が増えているからだ
 ☆これは、リベラル化の必然的な帰結だ
 ☆世界はなぜ地獄になるのか

 *現在、日本にキャンセルカルチャーの到来を告げた事例が増えている

                       (敬称略)

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⛳出典、『世界はなぜ地獄になるのか』

 

世界はなぜ地獄になるのか

(『世界はなぜ地獄になるのか』本より画像引用)