アレクサンダー・テクニーク for Trumpet           ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~ -4ページ目

アレクサンダー・テクニーク for Trumpet           ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

勉強中であるアレクサンダー・テクニークについてと、それをトランペット演奏に活かすアイディア等を書いています。

アレクサンダー・テクニーク教師養成コース在籍。千葉県在住。
ツイッターもやっています。@toku_tp

リーディングエッジと言う言葉があります。

これは物の先端の事をさしますが、アレクサンダー・テクニークのレッスンでは物だけでなく体の部位の先端の事を言う事が多いです。

例えば、ハサミを持つ時は指先が、ハサミを持ったら刃先がそれぞれリーディングエッジとなり「ハサミを持つ事を指先がリード(導く)する」、「紙を切る(挟む)ために刃先がリードする」という風に意識する事が出来ます。


このリーディングエッジがどの様に立つかと言いますと、普段無意識に行っている余計な動作を減らしてより楽にしてくれます。

つまり、よりスマートにやりたい事を出来るようにするのです。


バジルさんのブログや本によく「マウスピースが口にやって来る」という表現がありますが、正にこれが「マウスピースをリーディングエッジ」にした例です。

楽器を構えるのにはマウスピースが口元にただ来れば良いのに、不用意に肩を下げたり上げたり、腕を曲げ過ぎたり、あごを引き過ぎたり前に出したりetc…して楽器との距離を保とうとしてしまう事があります。

必要な動きもありますが不必要な動作の場合が多く、いわゆる悪いクセとして認識されます。


一部の上級者には一見悪いクセに見えても、最終的に上手く身体を使えている人もいるとは思いますが、普通の人がそれを真似するのは難しいと思います。

であれば、不必要な動きをしない→よりスマートに楽にやりたい事をやるようにしてみませんか?


では楽器を構えてみましょう。

0、頭を動けるようにしてあげて、身体全部がついてきて(基本です!)

1、楽器を持つ時に「指先が楽器に向う」
2、構える時に「マウスピースが口元にやってくる」

大抵の管楽器はこれだけで良い、かな?他にもあるかもしれませんが。

3、ホルン、フルートの方はこのままだと譜面台が真正面に来ない場合がありますので、その時は立ち位置を変えましょう。(ちょっと分かり難いでしょうか・・・)


次にトランペット、サックス、ピアノ(ドラム)の構え方、指の持って行き方を書いてみます。

トランペット
1、左手に楽器を持ち、両手を下におろした状態でスタートします。

2、右指先が楽器に向かう。
(楽器を持った左手は特に意識しなくても身体の前に来ると思いますが、もし難しい場合は「ピストンが右手に向かう」と思う、もしくは右指先が~と同時に思ってみてください。)

この時点ではまだ両腕は降ろしたままだと思いますので、ここから

3、「マウスピースが(最短距離を通って)口にやってくる」


サックス
1、ストラップにサックスがぶら下がった状態でスタート(バリトンサックスの方は出来ますかね・・・?)

2、左指先が楽器に向かう。

3、右指先が楽器に向かう。

レッスンで良く見るのは左手→右手の順が多いですね。

4、
「マウスピースが口にやってくる」もし口に当たりそうで怖い、時はマウスピースを見ながら、もしくは楽器を真っすぐ自分に持ってくるのではなく、斜めにして持ってくる等工夫してみましょう。

無駄な動きが無くなってくると腕を後ろに引き下げるといった事が無くなり、腕を前で使えるようになります。こうなるとストラップが短く感じますので伸ばしてみましょう。


ピアノ(ドラム)
0、イスをいつもより引いて座る。
人によってはやる必要はありません。小さい頃からピアノを弾いていた方はやってみると効果が出ます。

1、股関節から少し前に倒れる。腰椎(腰)からでなく股関節です。

2、指先が鍵盤に(スティックに)向かう。

3、スティックの先端がドラムに向かう。



いかがでしょうか??

恐らく「持った感じがしない」「ふわふわして安定しない」と思うかもしれませんが、それだけで楽器を持てているのは事実ですし、その力だけで十分なのです。


もし自分に合わないなと思ったらやらなくても良いですし、自分で見付け出す事をおすすめします。


お試しください!



ブログ引っ越しました!(2014/05/25)
新しいブログはこちらになります。(一部移動しきれていない記事もありますが)
http://tokuya-tp.hatenablog.com/




2013年9月22日に蒲田のJoyBrassにて行われたVan laar、BobReevesイベントの様子を書きたいと思います。

私のメモが汚いのと、記憶が曖昧な部分があるので誤りがありましたらご指摘頂けますと幸いです。


Van laarはHub Van Laar氏が1990年にドイツにて立ちあげたメーカーです。元は3名の小さな工房でリペアをされていたのですが、その後トランペットの制作に着手、現在14名のスタッフがいるそうです。

氏の経歴としては、8歳でトランペットを始め、その後トロンボーンに転向、18歳の時にコンテストで入賞。現在はプライベートでチェロを楽しんでおられるそうです。
ドイツの職人育成制度が良い事もあり、10歳の時にクラフトマンを目指そうと決めたそうです。その後ワーキングホリデイを利用して半年間、ホルトン社、ブレッシング社にて従事、GPSで小さな工房でリペアの仕事をされていたそうです。



トランペットについて
・トランペットのラインナップはB1からB7まであるが、その番号にロジカルな背景(管の太さやテーパーの違い等)はない。「作った順番かな?7までは数えられるからね(笑)」
・イエローブラスについて「(見た目が)美しい、金属そのものが鳴るイメージ。プレイヤー独特(独自?)のサウンド」
・リードパイプの種類は20種類、ベルは6種類、C管のベルは3種、ピッコロは1種。
・B5は日本初。よりダーク。コパー(だけで?多めで?)作られている。
・チャック・フィンドレーモデルについて「彼は26年間カリキオを使用していたが、ケルンの演奏会に出る前日に壊れてしまった。Van laarを訪れたが既に土曜の午後であったためリペアは困難と判断し、工房にあった1本のトランペットを貸し出し演奏をした。後日、凄く良かった!との事で、1週間かけて自身のモデルを共同開発した。」
・ボブ・フィンドレーモデルとの違い「バルブケーシングの違いです、ボブのは若干抵抗があるのに比べチャックのはスムーズです。」


OIRAMシリーズについて
・OIRAMトランペットは3種類。1は失念。2は
Arturo Sandovalモデル。3はBo Strandberg?モデル(スウェーデンのプレイヤー)
・OIRAMフリューゲルも3種類。1はAck van Rooyen(84歳のJAZZプレイヤー)モデル。2はPaolo Fresuモデル。3はArturo Sandovalモデル。
・OIRAMは通常のシリーズよりベルの形状とバルブケーシングが異なるため、抵抗も違う。


楽器制作について
・自分の家に7種のトランペットのプロトタイプがある。これより良い物でないと販売しない。
・一週間に1本のペースで制作している。
・OIRAMフリューゲルはデニスウィックのマウスピースで吹いている。既に重い楽器なので、重い楽器=重いマウスピースという訳ではない。


質疑応答(ここからメモが・・・)
Q、他メーカーのFlgはピッチが上ずるところがあるが、Van laarにはそれがない。
A、リードパイプは大事で、設計に2年もかかる。チューニングの良さと鳴りの良さには気を付けている。コンピューターでチューニングを見ているが、80%くらいの出来にしている、95%以上だと鳴りが悪くなる。

Q、ゴールドメッキの取り扱い?
A、水でふく(??)

Q、サテン仕上げが多いのには理由が?
A、見た目良いよね!制作時間も2時間短縮されるし・・・

Q、その人に合う楽器とは?
A、舌の上を空気がまっすぐスムーズに吹ける物が良いと思う。

Q、BR1はイエローブラス(銅)の割合が多い?
A、銅の割合が多いと鳴りが良い。BR1は70%、BR2が90?%、BR3が80%。


大体このような感じでした。
次はBob Reevesについて・・・

 
ブログ引っ越しました

「肺活量の増やし方」
http://tokuya-tp.hatenablog.com/entry/haikatsuryou-huyasu-Breath-training


肺活量が少ない事のメリット






2014年、最初のブログは肺活量についてです。


前回の記事 に続いて息・呼吸についてです。


管楽器を演奏するにあたって良く言われるのが「○○は肺活量が必要なんでしょ?」という台詞。

また金管奏者の中には「身体がまだ出来上がってないから」、「男性より肺活量が少ないから」といってハイノートを諦めている人もいるのではないかと。

肺活量が少ないといけないというのは、嘘です。


よく顔を真っ赤に、ほっぺた膨らませて、苦しそうに吹くプロを見ますが、あれはショーなので(大体は)演技です。そうやった方がかっこ良く見えますからね。そういったイメージが一般の人に多く植え付けられているばっかりに生まれた誤解だと思います。



まず肺活量とは何か??

ウィキペディア先生によると
「人間が息を最大限吸い込んだあとに肺から吐き出せる空気量のこと。」肺いっぱいに入れた空気をどれだけ吐き出せるか。というもの。

注意して頂きたいのは、「どれだけ空気が肺に入るか」ではなく「吸った後どれだけ息の量を吐けるか」という事です。そして肺活量はスパイロメーターという測定機にて計るのですが、身長、年齢、性別から予測肺活量という物もその人の体格からある程度計算で出せてしまう物なのです

なので筋トレをして腕を太くするようなイメージで「肺に入る量を増やす」とか「肺活量を鍛える」というのはあまり好ましくなく、身体の使い方を良くして、身体本来が持つ呼吸の質を高めると考えた方が良いと思います。



肺活量が多いと有利なのは「ワンブレスで長いフレーズを吹ける」くらいでしょうか?フォルテでは息の量が必要ですが楽器に入る息の量は限られていますし、肺活量の差で大幅に変わる物でもないと思います。海外のプロは体格も良く音量も大きいじゃないか、と思われる方いらっしゃると思いますが、効率の良い吹き方をしているからなのだと思います。

それに同じ人間なので出来ないという事はないと思います。と言うより「骨格が違うから、西洋人の楽器だから、天才だから」とか意味不明な理由で諦めるなんて悲しいと思うので。



そして肺活量が少ないとハイノートが出ないという事はありません。昔(2009年?)、エリック宮城さんが「最近、思いっきり息を吐いてからハイノートを吹く練習をしている」と話されていました。これは何のトレーニングなのでしょうか??



ここで出てくるのが努力性肺活量です。
通常の肺活量は息をゆっくりと吐き出して測定しますが、できるだけ速く、一気に息を吐き出して計測した場合の肺活量の事を言います。肺にどれだけ入るかでもなく、どれだけゆっくり吐けるか、でもなく「一気に吐き出す事が出来る息の量」です。

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、これがハイノートに必要な「息のスピード、速さ」です。エリックさんの練習は
(息の量に頼らず)瞬間的に速い息を吹く練習をされていたのだと推測されます。


ではハイノートに必要とされている速い息を出すにはどんな筋肉が必要だと思いますか?よく言われているのは横隔膜ですが横隔膜は息を吐く時にはほとんど仕事をしていません


・・・ハイノートに役立つ筋肉は他にあるので、そちら(呼気筋)を鍛えた方が良いです。次回はその事について書こうと思います。



あ、さきほど「肺活量は鍛えるイメージでなく質を高める」と書きましたが、呼気筋は力任せに鍛えようとすると逆に使われ難い筋肉なのです。「鍛えるぞ~!!」と意気込んでしまうと上手く使えず身体が固まってしまいます。なので質を高める方が良いのですね。


ではでは。